レーザー弾!エンゼルス・大谷 打球速度自己新188キロ!弾丸15号でキングに1差

[ 2021年5月27日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス11ー5レンジャーズ ( 2021年5月25日    アナハイム )

<エンゼルス・レンジャーズ>4回、15号を放った大谷(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(26)は25日(日本時間26日)、レンジャーズ戦に「2番・DH」で出場し、4回に右翼へ6試合ぶりの15号3ランを放った。打球速度は117マイル(約188・3キロ)を計測し、本塁打では自己最速。データ解析システム「スタットキャスト」での計測が始まった15年以降、球団史上最速の本塁打となり、リーグトップのゲレロ(ブルージェイズ)に1本差に迫った。

 衝撃の自己最速弾。ジョー・マドン監督が「あまりの速さに打球が見えなかった」と驚いたように、大谷が右翼ポール際に放った弾丸ライナーは117マイル(約188・3キロ)を計測した。本塁打では自身最速となった。

 6―1の4回2死一、三塁で右腕デヘウスから放ったダメ押しの15号3ラン。さらなる驚きはベンチに戻った後だ。大谷はしびれた左手を何度も小刻みに振り、イタズラっぽく笑みを浮かべた。芯で捉えたものではなく、バットの先だったのだ。総立ちになった地元ファンをしびれさせ、大リーグ公式サイトのツイッターも「117マイルのレーザーだ」と驚きをもって伝えた。

 フルカウントからの7球目を捉えた一撃は、左打者にとって難しい内角に食い込むカットボールだった。2球目には同じ球種を空振り。3回にも左腕・梁ヒョンジョンのスライダーを2度空振りしていたが、圧倒的なパワーがある。アッパーで強振し、ボールの上部を叩いた打球。ゴルフに例えると、トップ気味に捉えたため打球にドライブ回転がかかり、速度が落ちなかった。時間にして3秒7だった。

 本塁打以外も含めると、自己最速は4月12日のロイヤルズ戦で右越え二塁打を放った際の119マイル(約191・5キロ)。「しっかり下半身で振らないと、ああいう打球を打てない。ドライブ打球なので(打球速度が)もちろん出やすい」と語っていたが、それを再現するような打球。ポール際でも切れなかったことに、マドン監督は「フックする前にスタンドに飛び込んだ。あれだけ速ければファウルにならない」と解説した。2回に11号2ランを放った主砲のウォルシュも「普通に考えれば不可能な当たり。でも、翔平は異次元の世界で野球をしている。毎日何か新しいことをしでかすけど、もう何も驚かないよ」と笑うしかなった。

 休み明けの二刀流も怖い。24日は試合がなく、今季休んだ翌日の5試合は20打数6安打で打率・300、3本塁打、6打点と好成績を残している。強烈なフルスイングで6試合ぶりに放ったアーチは、心身の充実さを物語っていた。

 ≪最速弾はヤンキース・スタントン195キロ≫大谷の自己最速の打球は4月12日のロイヤルズ戦で放った右越え二塁打で119マイル(約191・5キロ)。2番目がこの日の一発で、3番目は4月4日のホワイトソックス戦で右中間へ放った2号ソロで115・2マイル(約185・4キロ)だ。メジャーの最速打球は17年10月1日にスタントン(当時マーリンズ)が中前打で記録した122・2マイル(約196・6キロ)。本塁打に限れば、20年7月25日に同じくスタントン(ヤンキース)が記録した121・3マイル(約195・2キロ)。

 ▽トップボール ゴルフ用語。インパクトの瞬間、クラブフェースの最下部がボールの上部に当たり、低い打球になること。ボールを上げようとしてスイング軌道がアッパーになりボールの中心線よりも上を叩いてしまう。

 ▼エンゼルス、ペリー・ミナシアンGM(試合前に取材に応じ、大谷について)誰もやったことのないことをやっている。どれだけ努力し、どれだけ才能がありどういう人間であるかも知っている。これまでの活躍に驚きはない。

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2021年5月27日のニュース