智弁学園・前川 プロ8球団視察の中、打撃フォーム改造でお目覚め!高校通算35号含む2安打3打点

[ 2021年5月24日 05:30 ]

春季高校野球   智弁学園15-0滋賀学園 ( 2021年5月23日    皇子山 )

<滋賀学園・智弁>5回2死二塁、2点本塁打を放つ智弁・前川(撮影・後藤正志)
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 近畿大会は1回戦の残り2試合があり、智弁学園は滋賀学園を6回コールドで下し、準決勝に進んだ。「1番左翼」で出場した今秋ドラフト候補の前川(まえがわ)右京外野手(3年)が5回に高校通算35号となる2ランを放つなど2安打3打点の活躍で打線をけん引した。今春選抜出場の京都国際も立命館守山にコールド勝ちし、29日の準決勝は智弁学園と対戦する。

 目覚めの一発は7点リードの5回2死二塁から飛び出した。1ボールから滋賀学園・服部弘太郎の高めチェンジアップを前川がフルスイング。逆風を突いた打球は右中間への特大2ランとなった。公式戦では昨秋の近畿大会決勝・大阪桐蔭戦以来となる一発。「振り切って角度もよかったので風に負けずに入ってくれと。やっとチームの一員になれたと思った」と振り返った。

 注目の大砲も今春選抜では10打数2安打と不発。2番で起用された春の奈良大会でも結果を出せなかったが、大会後にオープンスタンスから幅を狭めたスクエアスタンスにし、重心も少し落とす打撃フォームに変更してきっかけをつかんだ。2回の右前適時打に2四球と4度の出塁で打線に勢いをつけた。8球団が視察。中日・中田宗男アマスカウトアドバイザーは「スイングスピード、ヘッドの走り、球をバットに乗せる技術は天性のものがある」と評価した。

 投げては選抜後に腰を痛めた左腕の西村王雅が復帰登板で5回2安打無失点。投打の軸が復調した昨秋の近畿王者が春も頂点を目指す。(中澤 智晴)

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2021年5月24日のニュース