広島・佐々岡監督 直近5試合わずか1安打…不振に悩む龍馬に「はい上がれ指令」

[ 2021年5月16日 05:30 ]

室内で打撃練習する西川(撮影・奥 調)
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 広島・西川龍馬外野手(26)に15日、首脳陣から「はい上がれ指令」が出された。直近5試合で1安打と不振に悩む中、雨天中止となったこの日のDeNA戦では今季初めて7番で先発する予定だった。佐々岡真司監督(53)は、下位打線での起用も選択肢の一つとして復調を促す方針を明かした。

 雨天中止決定前に発表された西川の打順は「7番」だった。今季は3~5番と中軸しか打っていない男の降格。試合が成立していれば、19年4月25日の中日戦の「7番」以来となる下位での先発出場。そこには、負担を軽減させて復調を促そうとする首脳陣の狙いがあった。佐々岡監督が説明する。

 「中軸を打つ選手。期待する中で最近少し打撃が落ちている。今日は下(7番)を打たして復調を待とうと思った。そう簡単に外せる選手ではない。何とかしてもらいたい」

 昨季、規定打席未到達ながら打率・304を誇った西川が今季は同・242と低迷。規定打席に到達するリーグ27人中26番目。直近5試合は20打数1安打と悩みは深い。「得点圏で打てん…となって、そこから全部空回りした」。中軸を担う責任感も打撃の感覚を狂わせた要因の一つと言える。ならば、打順の下位への変更が復調のきっかけとなる可能性はある。

 西川の不振に合わせるかのように、チームの5月の月間打率は・234、1試合平均2・3得点と振るわない。この現状に西川は「完全に僕でブレーキになっている」と責任を一身に背負う。裏を返せば、西川次第で一気に打線に勢いをもたらすこともできるのだ。

 7番起用は、先発を外せない信頼の証とも言える。河田ヘッドコーチは「あまりにも(不振が)続くようだったら考えないといけない。下(2軍)では野間と宇草も待ってるわけだから」と言ったが、主力として代えのきかない選手の一人であることは間違いない。西川自身は「何かきっかけがあれば乗っていける。(きっかけは)凡打でもいい」と言った。きっかけとなるなら、首脳陣も打順にはこだわらない。(河合 洋介)

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2021年5月16日のニュース