選手会長の広島・広輔 W主将の大瀬良&誠也と「一緒にできるのは心強い」 三本の矢で広島は結束だ!

[ 2021年1月30日 05:30 ]

マツダスタジアムでの自主トレに初参加し、屋内練習場でランニングに汗を流す広島・田中広
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 広島・田中広輔内野手(31)が29日、マツダスタジアムでの自主トレに合流した。新春は例年通り沖縄で始動。下半身を重点的に強化し「去年に比べて状態はいい」と表情は明るい。V奪還を目指す選手会長2年目に向けては“軌を一にする”ことの重要性を説き、新主将の大瀬良、鈴木誠らとチームをけん引する意気込みを示した。

 マツダスタジアムに隣接する屋内練習場。練習の合間にナインやスタッフらと談笑する表情が、南国での充実ぶりを表していた。年明けの7日から23日まで汗を流したという恒例の沖縄自主トレ。田中広は、発する言葉に充実感をにじませた。

 「メインは下半身の強化。重さのトレーニングも走り込みも、しっかりできた。そこは全然違う。去年と比べて状態は全然いい」

 走って走って、走り込む――。それが自主トレに臨む際の田中広の流儀だ。「自分の体と相談しながら」取り組んだ昨春は右膝手術明け。今春とは状態を比べるべくもないが、「全然いい」には言葉の意味や響きを超えた手応えがにじんだ。

 国内FA権を取得しながら残留を決断し、「強いカープを取り戻す」と誓う逆襲元年。2年連続Bクラスに沈んだ、選手会長就任1年目の悔しさがバックボーンだ。2年目の今季は、参謀となる大瀬良、鈴木誠の主将就任が新たに決まった。

 「大地は同期入団だし、チームに対する思いも人一倍強い。投手と野手の風通しを良くするために、一緒にできるのは心強い」

 田中広は、佐々岡監督による投打の主将指名を歓迎。もとより、主将制導入について相談を受けており、指揮官の「一体感をより強固にしたい」という思いを受け止める。

 「誠也は誠也で責任感が強い。ただ、何も気負ってほしくない。見られる立場でもあるし、気付いた点があれば話し合いながら」

 さしずめ三本の矢。だが、選手会長は「3人で…と言うよりも」と前置きし、次の言葉に力を込める。

 「全員がもっと同じ方向を向いて戦うことが大事。その中心に僕ら3人が居て、長野さん、松山さん、会沢さんらベテランの人に助けてもらいながら、若手がやりやすい環境をつくってあげたい」

 同じ目標に向かって軌を一にする――。主力として復調を期す31歳が、トライアングルの頂点で先頭に立ってナインを鼓舞する。(江尾 卓也)

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2021年1月30日のニュース