ワインドアップの先にマー君がいる! 阪神・藤浪 復活フォームで対戦熱望「勉強させてもらいたい」

[ 2021年1月30日 05:30 ]

<阪神自主トレ>     ブルペン投球でふりかぶる藤浪   (撮影・成瀬 徹)       
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 記憶はおぼろげでも、同じマウンドで腕を振った事実は今も変わらない。阪神・藤浪が、楽天への復帰が決まった田中との再戦へ意欲を示した。

 「(楽天と)対戦する機会があれば、そういう投手と投げ合えるのはすごく勉強になると思いますし、日本でプレーしてたら(今後も)映像を見る機会も多いと思うので勉強させてもらいたいなと」

 時計の針は8年前に戻る。13年6月16日の楽天戦。当時、ルーキーだった右腕は、すでに球界のエースまで上り詰めていた田中と投げ合う機会を得た。「甲子園優勝投手対決」として注目された一戦。しかし、結果は19歳にとってほろ苦いものだった。

 4回1/3で3失点KOされたのとは対照的に、楽天のエースは完封勝利。そのシーズン、開幕から24連勝でチームを日本一へ導いた。歴然だった力の差。そのシーズンを最後に、田中はメジャーに挑戦。最初で最後のマッチアップになる可能性もあったが再び巡り合うチャンスがやってきた。

 そのためには3年ぶりの開幕1軍入りを果たした上で、楽天との交流戦が予定される6月もローテを任されていることが最低条件。誰もがうらやむ至高の舞台へたどりつくべく、今春取り組むのはワインドアップだ。

 先乗り自主トレ初日から谷川らとともに一番乗りでブルペン入り。変化球はどの球種も3球足らずで、直球主体で43球。「(変化球は)感触は良かったので、少なくて良いのかなと。それよりもまっすぐ、フォーム全体のバランスに重きを置いてやった。今のところ感触は悪くない」と手応えを明かした。

 くしくも、8年前は仙台のマウンドで振りかぶって投げていた。「セットの時に比べて再現性を崩さないようにできれば、(ワインドアップを)継続してやっていけるかなと」。輝き、フォーム…さまざまなものを取り戻した時、リベンジマッチは現実味を帯びてくる。 (遠藤 礼)

 ▽阪神・藤浪VS楽天・田中の先発対決
 <阪神0―3楽天>13年6月16日のKスタ宮城。藤浪は3回に松井、銀次の連続適時打で2失点。5回1死三塁、藤田の左前適時打で3点目を失い降板。負け投手に。田中は2回無死満塁のピンチを無失点。8回2死満塁で迎えた4番マートンも遊ゴロに打ち取り、6安打完封した。自身初の甲子園優勝投手対決で完敗の藤浪は「力不足です」とし、プロ入り最短の4回1/3KOにガックリ。

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