創部2年目のハナマウイ、史上最速で都市対抗切符!元オリックスの本西監督「泣きそうだ」

[ 2020年10月8日 05:30 ]

都市対抗野球 2次予選南関東大会第3代表決定戦   ハナマウイ8ー0YBC柏 ( 2020年10月7日    大宮公園 )

<ハナマウイ・YBC柏>都市対抗本戦出場を決めて喜ぶ平野(左から3人目)らハナマウイナイン(撮影・河野 光希)
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 第91回都市対抗野球大会(11月22日から12日間、東京ドーム)の2次予選南関東大会は7日、埼玉・大宮公園で第3代表決定戦を行い、ハナマウイが8―0でYBC柏を下した。5番・林弘祐希外野手(24)が、先制打に加えて2ランを放つなど、3安打4打点の活躍。オリックスなどで活躍した本西厚博監督(58)の指揮の下、創部2年目での本大会出場を決めた。

 今季から公式戦に参加したばかりのクラブチームが、快挙を成し遂げた。就任1年目で元オリックスの本西監督も、笑顔が止まらない。

 「泣きそうだ。選手にはありがとう、という言葉しかない。こんなに早く結果が出て(今後は)俺にプレッシャーがかかる」

 打の主役は昨年12月に加入した5番・林だった。3回に先制の左越え適時二塁打を放つと、5回は右越え2ラン。8回も打者9人5得点の猛攻の中で、適時打を放ち占めて4打点だ。

 「野球に力を与えるのも、高齢者に元気を与えるのも笑顔なんです」

 ハナマウイの運営母体「江東ケアフル」はデイサービス事業を展開。選手22人中16人が同社に勤務している。林もハワイをイメージしたデイサービス施設で、合言葉でもある「アロハ!」の掛け声で高齢者と接する毎日。一般的なクラブチームとは異なり、野球の活動時間も給与が発生する好環境とあって、甲子園や独立リーグ経験者が集まり、昨年創部したばかり。昨年優勝のJFE東日本が推薦出場で予選不在も、日本製鉄かずさマジックを破るなど堂々と代表権をつかんだ。

 この日は各施設で利用者も声援を送った。「いつも“頑張ってね、応援しているからね”と声を掛けてもらって、逆に元気をもらっていた。恩返しができた」と林。結果を出した新興チームには、背負うものがあった。

 ◆本西 厚博(もとにし・あつひろ)1962年(昭37)5月15日生まれ、長崎市出身の58歳。85年ドラフト4位で阪急(現オリックス)入団。89年にゴールデングラブ賞に輝くなどイチロー、田口壮らと鉄壁の外野陣を形成。01年に現役を引退し、楽天コーチ、BCリーグ信濃監督などを歴任した。現役通算1389試合で700安打、22本塁打、240打点。1メートル75、76キロ。右投げ右打ち。

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