悪くても中日・大野雄は文句なし 6回無失点で連続無失点は27回に 防御率も菅野に接近

[ 2020年10月8日 05:30 ]

セ・リーグ   中日4-1ヤクルト ( 2020年10月7日    ナゴヤドーム )

<中・ヤ(20)>8勝目を挙げた大野雄と、勝利の方程式を支える福(左)は笑顔でガッツポーズ(撮影・椎名 航)
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 悪いなりに抑える。エースの使命を果たした。中日の先発・大野雄は73年渋谷幸春以来、球団47年ぶりの3試合連続完封勝利がかかったマウンドに上がった。だが、初回からいきなり2安打1四球で満塁のピンチ。

 「いつも立ち上がりは悪いので開き直っている。球数をかけて乗り切っていこうと思った」

 西浦を内角直球で見逃し三振に仕留めると、浜田を中飛。イニング別では最多26球を要しながらも無失点で切り抜けた。

 序盤から体が前に突っ込み「最後までバランスが悪く、ボール先行だった」と本調子にはほど遠かった。それでも3回2死一塁では4番・村上を内角直球で空振り三振。「真っすぐがバラついているのにインコースに要求し、ポイント、ポイントの配球で抑えることができた」と木下拓のリードに感謝した。

 終わってみれば6回を5安打無失点で8勝目。エースの力投で借金を1まで減らし、勝率5割復帰に王手をかけた与田監督も、「ああいう状態の中で6回無失点。価値ある投球」と称賛した。

 この日は9月度の月間MVP賞が発表され、2カ月連続受賞中の巨人・菅野に代わり、5年ぶりに受賞。「たくさんいい候補がいる中で選んでいただいてうれしい」と喜んだ。121奪三振はリーグ1位。連続無失点イニングを27まで伸ばし、防御率も2・07まで下げ、1位の菅野(1・89)に接近した。「抑えていけば、チャンスはある。ひたすら抑えていくだけ」。最優秀防御率のタイトルを2年連続で獲得すれば球団初。無敗男の独占は許さない。(徳原 麗奈)

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