ソフトバンク 日本一を支えた“鉄腕兄弟”森、甲斐野に「こいつすげーな」
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ソフトバンクを3年連続日本一に導いた「勝利の方程式」。守護神・森唯斗投手(27)とセットアッパーとしてブルペンを支えたドラフト1位右腕・甲斐野央投手(22)がシーズンを振り返った。森は2年連続30セーブを挙げ、甲斐野は森の負傷離脱中に代役も務めた。常勝軍団が誇る「鉄腕兄弟」に本音を語り合ってもらった。(取材・構成=後藤 実穂)
――日本一おめでとうございます。
森 リーグ優勝はできなかったけど、最後勝てて日本一になれて良かった。移動日が1日あったので4連投という感じもなかったし、最後にマウンドに立たせてもらって感謝しかない。
甲斐野 優勝が決まった時はうれしかったですね。握手したり、ハグした時に良かったなと。ずっとイメトレしていた、念願のビールかけもできました。
――一年を振り返って、どの試合が一番印象に残っているか。
森 これがというのは特にない。全部、同じように戦った。甲斐野に衝撃を受けたというか、凄いなと思ったのは開幕戦初登板の2イニング。完璧に抑えて「ああ、こいつすげーな」と思った。(※ 西武と激突した3月29日開幕戦(ヤフオクドーム)。4―4の延長10回、甲斐野は6番手でプロ初登板し、2回無失点、5奪三振。サヨナラ勝利を呼び込み、プロ初登板初勝利)
甲斐野 (突然褒められ)びっくりするじゃないですか~。オープン戦で良い数字を残していなくて。それでも1軍に残していただいたので、開幕戦は期待に応えたいという気持ちだけだった。正直覚えていないくらい。写真にもあるけど(森)唯斗さんにウイニングボールをスタンドに投げ入れられそうになって。うれしかった。
――お互いの第一印象、初めて投球を見たのは。
森 キャンプのシート打撃に入ってきてくらいかな。気にはなっていたので。第一印象は「こいつ、はえーな」。(最速159キロ)
甲斐野 僕は…。
森 森さんなんて眼中になかったです。(一同爆笑)
甲斐野 初めて見たのはブルペン。キャンプで時間が空いたときに僕から見に行った。球数は多くなかったけど、球速以上の速さに見えた。重そうというか。数字にも表れているけど回転数の多さを目の当たりにして「凄いな、これがプロだな」と思った。
森 そんなん思てへんやん、全然。(一同爆笑)
――お互いにここは勝ってる、負けてるところはあるか。
森 スピードは誰が見ても負けてる。僕が絶対負けてないのはコントロール。(甲斐野をチラ見し)そこは負けない自信がある。
甲斐野 スピードといっても…。体感速度は唯斗さんの方が速いし、コントロールはかなわないです。
森 こいつの球速で、僕のコントロールあったら、余裕っす。スーパーになれる。
甲斐野 僕は唯斗さんにかなわないです。
――試合ではうまくいくとき、いかないときあると思うが、アドバイスがあったりするのか。
甲斐野 唯斗さん、うまくいかないときあります?ないですよね?
森 みんながみんな、防御率0・00だったり、打たれなかったりというのは絶対にないこと。打たれることは絶対にある。その確率を減らさないといけないなと考えている。
――6月16日に森が右背部痛で離脱。その期間は甲斐野が抑えを務めた。
森 自分があそこにいないのが本当に悔しかったし、絶対早く治して、また取ってやるという思いでリハビリをやっていた。正直、試合を見たくなかった。自分がいない姿を見たくなかった。
甲斐野 初のセーブシチュエーションで失敗して…。(※6月18日のヤクルト戦(神宮)。6―3の9回、甲斐野はマウンドに上がったが、2死二、三塁から2者連続四球で押し出し。代わった嘉弥真がプロ初セーブ。森からラインで励まされ、同20日のヤクルト戦でプロ初セーブ)
森 打たれとったね。
甲斐野 唯斗さんからラインを頂いて、唯斗さんの存在は凄く大きいなと思った。大学のときも抑えはやっていたけど、プロはレベルが違う。皆さんのアドバイスがあったからこそ抑えることができたと思っています。
――ちょうど、その時期に“央Tシャツ”ができた。(※6月18日のヤクルト戦(神宮)。6―3の9回、甲斐野はマウンドに上がったが、2死二、三塁から2者連続四球で押し出し。代わった嘉弥真がプロ初セーブ。森からラインで励まされ、同20日のヤクルト戦でプロ初セーブ)
森 千賀と話して「これ作ったら面白くね?」から始まって、2人で作って、みんなに配った。あれは良い作品になった(ドヤ顔)。みんな着てたしね。
甲斐野 嫌な気分ではなかったですけど。
森 欲しがりやもんな。
甲斐野 欲しがりでは…。唯斗さんの凄いところは抑えやってて、野球も凄いけど、チームが連敗しているときにケガから復帰されて。復帰戦で勝って、そこから連勝して(※7月21日の楽天戦(楽天生命パーク)で森が緊急昇格。6連敗中のチームを救い、そこから3連勝に導いた)。技術の面も凄いけど、チームの雰囲気を良くする守護神だなと思った。
森 ありがとうございます。
――チームの雰囲気を良くするというのは、プロに入るまでは見えないところだった。
甲斐野 第一印象は怖いっていう(笑い)。
森 こんな優しい人いないのに。
甲斐野 凄い怖かったです。
森 キャンプの頃には、なめてましたよ。
甲斐野 なめてないですよ~。
――3年連続日本一へ救援陣の力が大きかった。普段、ブルペンの雰囲気は。
森 基本、ブルペンを楽しんでる。ふざけてるというか、リラックスしてるというか。行くときは行くで気持ちは入るけど、それまで「行くぞ、行くぞ」ってなってても絶対ダメ。持たない。そういう意味では良い形でリラックスできている。
甲斐野 若手というか僕たちが伸び伸びとプレーさせてもらってるのは、ピッチングコーチをはじめ、唯斗さんたちの力。本当に感謝しています。
森 来年はケガせず1軍で投げて、リーグ優勝して、日本一を目指します。
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