【追球】絶妙併殺生んだソフトB・明石の“一呼吸”

[ 2018年10月31日 08:45 ]

SMBC日本シリーズ2018第3戦   ソフトバンク9―8広島 ( 2018年10月30日    ヤフオクD )

<ソ・広>6回1死一、二塁、安部の二ゴロを処理し併殺に仕留めた明石(撮影・中村 達也)
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 6本のアーチが飛び交った大味な試合の勝敗を分けたのは、目立つことのないとっさの「一呼吸」だった。

 1点差に迫られた6回1死一、二塁。広島・安部の打球はワンバウンドでモイネロの頭上を越える。素早く二塁後方へ回り込んだソフトバンクの二塁手・明石は前に出たい気持ちを抑えて、後ろに体重をかけて待った。

 「打球に合わせた。ベースの少し前でボールをつかむようにしました」。捕球したのは二塁ベースのほぼ真上。「捕る」と「踏む」の作業を同時に済ませ、腕を伸ばし、ボールを捕る。瞬時にいくつもの好判断を重ねたことで、一塁で俊足の安部までアウトにし、併殺打を完成させた。

 捕手以外は内外野の全ポジションをやるユーティリティープレーヤーだが、本職は二塁。短い時間で唯一の正答を見つけた守備が、チームに今シリーズ初勝利をもたらした。(福浦 健太郎)

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2018年10月31日のニュース