バンデンCS無傷4連勝 3戦2敗の公式戦からカーブ多投し緩急効いた

[ 2018年10月18日 05:30 ]

パ・リーグCSファイナルS第1戦   ソフトバンク10―4西武 ( 2018年10月17日    メットライフD )

<西・ソ>力投するバンデンハーク(撮影・森沢裕)
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 3試合0勝2敗、防御率8・82。ソフトバンク・バンデンハークの今季西武戦の成績を見れば、いかに苦手にしたかが分かる。それでも、工藤監督は大事なファイナルS初戦の先発を助っ人右腕に託し、その期待に応えてみせた。

 「ストライク先行でどんどん勝負することを大事にした。自分の仕事はできたと思う」

 立ち上がり。短期決戦ならではの配球で、苦手な相手に挑んだ。先頭の秋山を2球で追い込むと、カーブを続けて一ゴロに仕留めた。4番・山川にもカーブを多投し、最後はスライダーで空振り三振に仕留めた。

 今季は23試合に先発した。立ち上がりは直球で押してリズムをつかみ、2巡目からカーブを織り交ぜるスタイルが主だった。初回の投球数は23試合で計432球。カーブは約16%にあたる68球しか投げていなかった。

 この日は違った。初回に投じた20球のうち、カーブを9球も投げた。9月27日の対戦時には初回にわずか1球だったから、150キロを超える直球との緩急差も効いた。栗山、山川に一発を許したが、いずれもソロ本塁打。無四球の内容で、無駄な走者を許さなかった。6回を投げ7安打4失点ながら、工藤監督は「しっかり向かっていって4点に抑えられた。我慢しながらよく投げてくれた」と称えた。7回からは武田、嘉弥真、加治屋、森とつなぐ盤石の投手リレーで試合を締めた。

 バンデンハークはCSで通算5試合目の登板で、無傷の4連勝となった。「チームメートに感謝したい。とにかくチームが勝って良かった」。第6戦までもつれた際には、中4日で再び先発する可能性もある。「投げてくれと言われたところで準備するだけ」とバンデンハーク。シーズンでやられ続けた打線に、もう苦手意識はない。

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2018年10月18日のニュース