【田淵幸一氏視点】やはり苦手意識が出た4回の雄星

[ 2018年10月18日 09:26 ]

パ・リーグCSファイナルS第1戦   西武4―10ソフトバンク ( 2018年10月17日    メットライフD )

<西・ソ>4回2死三塁、グラシアルに適時打を浴びて天を仰ぐ西武・菊池 (撮影・白鳥 佳樹) 
Photo By スポニチ

 西武の敗戦は菊池の投球内容に尽きる。いくらシーズン最終戦で勝てたといっても、8年間で13連敗と負のイメージは簡単に消えない。その苦手意識が出たのが4回だ。2死を取りながら8番・西田に右前打されると、9番・甲斐には変化球を多投して歩かせてしまう。川島にはカウント2―0から痛打された。

 エースたるもの下位打線は簡単に片付けないと駄目。この試合はスライダーを投げてもタイミングを外せられなかった。バンデンハークのナックルカーブと対照的で、打たれるべくして打たれた。一方、ソフトバンクは先発が踏ん張り、中継ぎがしっかり抑えた。“らしい”勝ち方だ。

 これで1勝1敗。ただ中継ぎ陣の差は歴然としているだけに、西武は6回までにリードしていないと苦しい。いくら破壊力十分でも打線は水もの。短期決戦は湿ったまま、終わる可能性がある。3回の2点は走者がいたからこそ。ランナーが揺さぶり続ければ、得点機は膨らんでくる。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

2018年10月18日のニュース