ヒーロー2人が熱い抱擁 V弾菊池、新井さんと並んで満面笑み「お兄ちゃんが打ったんで弟も打たないと」

[ 2018年10月18日 21:28 ]

セ・リーグCSファイナルステージ第2戦   マツダ ( 2018年10月18日    広島4―1巨人 )

<セCSファイナル 広・巨>お立ち台で抱き合って喜びを分かち合う新井(左)と菊池(撮影・坂田 高浩)
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 球団初のリーグ3連覇を果たした広島があまりに劇的な勝利でクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ2連勝。アドバンテージ1勝を加えて通算3勝0敗とし、2年ぶり8度目の日本シリーズ出場へ一気に王手をかけた。

 0―1で迎えた8回、2死走者なしから代打・松山が四球で歩き、代走・上本がすかさず盗塁を決めて2死二塁。ここで代打に出た新井が左翼線二塁打を放って追いつくと、さらに2死一、二塁から菊池が左中間スタンドへ劇的な3ランを叩き込み、試合を決めた。

 今季限りで現役を引退する41歳の新井と、その新井を「お兄ちゃん」と慕う28歳の菊池は試合後、仲良く2人並んでお立ち台へ。「本当にもう最高です。ありがとうございます」と大歓声に応えるように切り出した新井は「まっちゃん(松山)が四球でつないでくれて、崇司(上本)もよく走ってくれたんで、追い込まれてましたけど、もう何とかしたいと。その気持ちだけでした」と満面笑み。

 「きょうもたくさんの声援をいただいたので気持ちMAXで入りました」と大歓声に包まれながらチャンスで打席に入った時の気持ちを振り返り、同点にして二塁ベース上で見せた派手なガッツポーズには「ちょっと恥ずかしかったですけど、すごくうれしかったので…はい」と照れながらも会心の笑みを浮かべた。

 そして、「でも、やっぱりその後のキクの本塁打じゃないですかね」と後輩に主役の座を譲った新井は「(自身に代走が出て)ベンチで見てたんですけどね。打つだろうなと思って見てました」とキッパリ。

 これを受けた菊池が新井の同点打を「打つだろうなと思ってましたんで…はい」とうれしそうに呼応し「皆さんにはどう映ってるか分からないですけど、お兄ちゃんにしか見えないです」と続けると、隣で新井も大笑い。2人の仲良しぶりにスタジアムのボルテージはさらに上がった。

 新井が同点打を打ったことでベンチは「ガラッと一気に”行ってやるぞ!”っていうような雰囲気になりましたし、お兄ちゃんが打ったんで、ちょっと弟も打たないといけないなっていうプレッシャーの中で打席に入りました」と菊池。一打逆転の場面で「もう真っ白でしたね。一生懸命ただ振り抜こうって」と自身の打席を改めて振り返り、スタンドインした瞬間を「最高です」と語った。

 殊勲の菊池がベンチに戻ると、新井が”可愛い弟”を強く抱きしめる場面も。「いや、もう本当に恋人のように、食い気味で抱きつかれました」と話す菊池は目尻が下がりっぱなし。日本シリーズ出場に王手をかけ、最後に「1戦1戦またあした勝てるように頑張りたいと思います」(菊池)「余計なことは考えずに、とにかくあしたの試合、家族一丸で頑張りたいと思います!」(新井)とお立ち台を締めくくると、再び2人できつく抱擁。仲睦まじいヒーロー2人の姿にスタジアムの歓声は高まるばかりだった。

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