鳥谷 二塁守った 大山が慣れない二塁で悩んだら…三塁と入れ替え布陣

[ 2018年2月7日 05:33 ]

セカンドでノックを受ける鳥谷(左)はショートに入った西岡にボールをトス
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 阪神・鳥谷敬内野手(36)が宜野座キャンプ第2クール初日の6日、今春初めて二塁の守備練習に取り組んだ。

 基本構想は三塁のレギュラーながら、金本知憲監督(49)は二塁挑戦中の大山悠輔内野手(23)が守備で悩んだ場合の備えとして「二塁・鳥谷、三塁・大山」の布陣も準備する考えを明かした。

 鳥谷は「今日の練習前に言われたんで…」と明かした。午前中の投内連係、次のシートノック、内外野別のノック。約1時間の守備練習すべてで二塁に就いた。「違和感しかなかった」と苦笑いでも適応能力はさすが。外野との中継、打球処理、内野の連係などミスが一度もない動きで対応した。

 「自分は言われたところでやって、しっかり準備していきたい」

 本人にすれば突然でも、首脳陣の間では以前から計画していた。金本監督は「基本は三塁」と強調した上で「ただ、何が起こるか分からないので。備えとしてね。経験があるしね。一応、たまには入っておこうかと」と説明を続けた。

 昨季は三塁手としてチーム最高の打率・293を記録するなど見事に“復活”。今季も三塁のレギュラーが基本構想であることは変わりなく、金本監督も節目で明言してきた。そんな状況下での二塁練習の開始。背景には大山の存在があった。

 「もしかしたら大山が三塁ということもありえる。いろいろ状況を見ながら、臨機応変に」

 2年目を迎える大砲候補は第1クールから打撃で目覚ましい成長を示し、守備では昨秋から二塁に本格的に挑戦中。理想は二塁のレギュラー定着でも、不慣れな二塁守備が負担になる事態も考慮した。仮に打撃にまで負の影響を及ぼすような大学時代から慣れた三塁へ戻す腹案を持ち、その際の選択肢として「二塁・鳥谷、三塁・大山」を描いた。

 鳥谷は昨季までの14年間で公式戦では二塁出場がない一方、13年の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では6試合、昨春オープン戦でも5試合で二塁に就いた。十分ではなくても経験値はあり、昨季も不慣れだった三塁でゴールデングラブ賞を獲得した適応力も持つ。

 北條との定位置争いを注目された昨春キャンプの鳥谷は練習段階からほぼ遊撃に専念。オープン戦中盤から三塁へ回ったことを思えば、今春の準備は周到と言っていい。「言われたところでやります」。勝利を最優先に考えるベテランに異論はなかった。(山本 浩之)

 《14年間で公式戦での二塁守備なし》鳥谷はプロ入りから昨季までの14年間で公式戦での二塁守備はない。13年WBCでは坂本(巨)が正遊撃手を務めたため、二塁手として6試合(先発3試合)に出場。他には12、13年のオールスターでも二塁を経験している。

 ▽昨春の鳥谷 春季キャンプでは一貫して北條と正遊撃手の座を争うも、オープン戦初出場の3月5日に「3番二塁」で先発。不慣れなためか8日ロッテ戦で2失策を犯し、12日巨人戦から三塁へ回るも12試合で3失策と乱れた。31日の開幕戦を「7番三塁」で迎えると、三塁のみ138試合を守り、ゴールデングラブ賞を獲得した。

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