図書館でもカウントダウン…広島の街も“一丸” 25年ぶりVへ着々

[ 2016年9月5日 10:35 ]

4日、引き揚げる新井を広島ファンが大興奮で見送る。「M4」のボードも

 広島カープの25年ぶりリーグ優勝まで秒読みとなり、広島駅前やマツダスタジアム近辺のみならず、広島市中心部も大いに盛り上がっている。

 各百貨店は「優勝記念セール」に向けての準備に大忙しだ。創業87年の地元老舗百貨店「福屋」の八丁堀本店では、9月4日まで「クライマックスシリーズ進出おめでとう 食料品お買い得セール」が行われていたばかり。急ピッチで優勝セールに向けて準備が進められている。

 価格設定としては、7度目のリーグ優勝にちなみ7を意識したものが多いという。広島牛もも肉が100グラム777円(税込み)など。Tシャツや手ぬぐいなど5点が入った球団公認の優勝記念福袋もオンラインショップにて7700円で売られる。

 広報担当者によると、「日本シリーズ進出決定おめでとうセール」や「日本一記念セール」といった今後のプランについては未定だという。だが「日本一になったらやることになると思いますので、準備を進めないといけないですね」と先を見据えている。

 広島発祥の創業101年の書店「廣文館」の金座街本店では、優勝マジック20が初点灯した8月24日の翌25日からカウントダウンボードが掲げられている。2年前からカープグッズも売り出している同店。広報担当者は「具体的な数字は申し上げられませんが、今年は昨年より目に見えてグッズ売り上げが伸びています。県外からのお客様も増えています」と声を弾ませた。

 今年、広島に赴任した記者にとって、街へのカープの溶け込み具合は驚きの連続だ。全長577メートルに及ぶ広島最大の「本通(ほんどおり)商店街」に足を踏み入れると、黒田博樹投手がガッツポーズしながらほえている母校・専修大の吊り広告がまず目に入る。試合がビジターの日や行われない日でも、ユニホーム姿で道行く若者を複数人見かける。広島市最大である「広島市立中央図書館」の入り口に、優勝マジックが書かれたボードが立てられていたのにも驚いた。

 25年ぶりの歓喜が果たされたとき、選手や球場の様子は当然のことながら、広島という街の姿もしかと記憶にとどめたいと思う。(広島担当・柳澤 元紀)

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2016年9月5日のニュース