U18侍ジャパン 圧投的頂点!決勝も今井&堀で1安打完封締め

[ 2016年9月5日 05:30 ]

<日本・台湾>優勝を果たし、喜ぶ日本ナイン

第18回U―18アジア野球選手権決勝 日本1―0台湾

(9月4日 台中インターコンチネンタル)
 決勝が行われ、日本は台湾を1―0で下し、2大会ぶり5度目の優勝を果たした。今夏の甲子園優勝投手、今井達也(3年=作新学院)が5回を1安打無失点に抑え、2番手の堀瑞輝(3年=広島新庄)が4回を無安打8奪三振の好救援。圧倒的な投手力を武器に、6戦全勝でアジアの頂点に立った。なお、日本、台湾と3位の韓国が来年のワールドカップ(W杯=カナダ)の出場権を得た。

 1―0の9回2死一塁、2番手の堀が147キロの速球を内角にズバリと決めた。見逃し三振にこん身のガッツポーズ。2大会ぶりのアジア制覇。マウンドには歓喜の輪が広がった。胴上げ投手となった左腕は「最後にマウンドにいられて本当にうれしい。自分の投球をして抑えられた」と満面に笑みを浮かべた。

 4回を無安打無失点で8奪三振。6回の1点を守りきった堀は、今大会は3試合全て救援で登板し、9回2/3を投げて1安打しか許さず、18三振を奪った。大きく曲がるスライダーに、アジアの打者はほとんど手が出なかった。寺島、今井、藤平、高橋の「ビッグ4」に注目が集まる中、まさに陰のMVPだった。

 小枝守監督が「総力戦」と話した大一番。タイブレークも見据えて藤平や早川が待機した。前日の韓国戦に先発し、8回途中まで投げた高橋も連投に備えてブルペンに走った。優勝の原動力となった日本自慢の投手陣は、6試合計48回でわずか1失点。指揮官は「堀は三重丸の出来。(大会通じて)失点、被安打、四球が少なく、バッテリーの働きが満点だった」と勝因を語った。今大会3失策の堅守も光った。

 アジアの頂点の先には「世界」が広がる。アジア野球連盟の副会長で、全日本野球協会(BFJ)の鈴木義信副会長は「彼らは東京五輪の中心になる世代の選手たち。本当に頼もしい」と目を細めた。正式種目に復帰する2020年東京五輪では22歳になる若き侍たちが4年後に向けて、大きな弾みをつけた。(台中・松井 いつき)

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