作新・今井に12球団70人スカウト熱視線 151キロ5Kに絶賛の嵐

[ 2016年8月28日 05:55 ]

<高校日本代表・大学日本代表>8回無死、大学日本代表・北村を高校日本代表・今井が151キロの速球で見逃し三振に抑える

U―18アジア選手権壮行試合 高校日本代表0―5大学日本代表

(8月27日 QVCマリン)
 圧巻5K!第11回U―18(18歳以下)アジア選手権(30日~9月4日、台湾・台中)に出場する高校日本代表が27日、大学日本代表と壮行試合を行い、0―5で敗れた。初回に5点を失うも2回以降は無失点リレー。夏の甲子園で優勝した作新学院の今井達也投手(3年)は8回から2イニングを1安打無失点に抑え、自己最速にあと1キロと迫る151キロの直球を武器に5奪三振。視察したスカウト陣からは絶賛の声が相次いだ。高校代表は28日、台湾に向けて出発する。

 今井が繰り出す一球一球に、2万590人の観衆の目がくぎ付けになった。甲子園決勝から中5日。5試合、616球を投げた疲れなど感じさせない圧巻の投球を見せつけた。「一番自信のある球を多く使って向かっていった結果」と今井。優勝投手のプライドを大学生にぶつけた。

 8回から登板し、自慢の直球で押した。先頭の北村の初球にいきなり150キロを計測。最後はこの日最速の151キロで見逃し三振に仕留め、9回先頭の京田まで4者連続三振。続く島田に内野安打を許したが、後続を難なく抑えた。全36球中22球が直球。QVCマリン特有の本塁からマウンドへ向かってくる風にも揺るがず、150キロ超は8球を数えた。今井は「不利な風でもコースにしっかり投げないと。右打者の外角直球で空振り三振を取れたのは成長」と手応えを口にした。

 捕手の九鬼が「スピンの量が多くて低めから上がってくる。あんな投手初めて」と評した今井の投球に、詰めかけた12球団70人のスカウトも熱視線を送った。巨人・堤辰佳GMは「最初はあの3人(寺島、藤平、高橋)だったが、直球の評価が上がってきている。“ビッグ4”じゃないですか」と称賛。快投でさらに評価を上げた。

 前夜は寺島、藤嶋の部屋を訪ね、ベッドをくっつけて3人で眠るなどチームメートとも打ち解けている。「このチームを引っ張るつもりでやっていく」と今井。アジア制覇へ、ジャパンのエースにも名乗りを上げた。 (松井 いつき)

 ▼楽天・長島哲郎スカウト部部長(今井について)球質が素晴らしい。高校生でトップ評価。間違いなく1位で重複(競合)するでしょう。技術もハートも1位に値する。

 ▼オリックス・中川隆治アマスカウトグループ長(甲子園の)疲れを感じさせない。(ビッグ3の)3人と比べても遜色ない力。甲子園出場投手の中ではNo・1。

 ▼日本ハム・大渕隆アマスカウトディレクター 真っすぐだけで押すのではなく冷静に駆け引きできている。低めに決まる150キロは素晴らしい。

 ◇U―18アジア選手権壮行試合 (27日 QVCマリン)
大学日本代表
 500 000 000―5
 000 000 000―0
高校日本代表
 (大)柳、浜口、吉川峻、斉藤、伊藤、佐々木、田村―牛島、吉田、森川
 (高)早川、藤平、寺島、島、高橋、堀、今井―九鬼

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