楽天、2戦連続アマペゲ弾で自力CS復活 梨田監督「漫画の世界」

[ 2016年8月28日 05:30 ]

<楽・オ>8回、先頭のアマダーに続きペゲーロが右越えに同点ソロを放つ

パ・リーグ 楽天7―6オリックス

(8月27日 コボスタ宮城)
 劇的な勝利だ!楽天は27日、オリックス戦で最大5点差をはね返して逆転勝ち。2点を追う8回にジャフェット・アマダー内野手(29)とカルロス・ペゲーロ外野手(29)が連続アーチを放ち、2試合連続のアベック弾で勝利に貢献した。3連勝を飾り、7月26日に最大13・5ゲーム差だった3位・ロッテと6・5差。自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性も復活した。

 地鳴りのような大歓声。楽天ファンにとっては夢のような展開がグラウンドで起こった。仙台の夜空に響いた2発の衝撃音。劇的な逆転勝利に、梨田監督も興奮気味だった。

 「漫画の世界の野球を実際に見た感じ。凄い粘り。8回は素晴らしいホームランだったね」

 エースの則本が味方の失策にも足を引っ張られて失点を重ね、6回表を終えて1―6。その裏に銀次の一発などで3点を返し、2点差で8回を迎えた。まずは4回にも一発を放った先頭アマダーが8号ソロ。NPB史上最重量の体重135キロを生かしたパワーで、3番手の比嘉が投じた外角スライダーを軽々とバックスクリーンに運んだ。2試合で3本塁打を量産し「甘く入ったボールをうまく打てた」と笑った。

 続くペゲーロが場内のボルテージをさらに上げた。4番手で登板した松葉が投じた初球スライダーを強振。前日も右翼場外に推定飛距離140メートルの特大弾を放っていた体重119キロの助っ人は、またも同じ方向に場外弾を放った。推定145メートルの一発に「一振りで決めようと思った。打てる球を待って、自分のスイングをすることができた」。その後に相手の暴投で決勝点を奪い、劇的な逆転勝利を決めた。

 両大砲による2試合連続のアベック弾。「恐怖の6、7番」として君臨している。チームは3連勝で、7月26日の時点で最大13・5ゲーム差だった3位のロッテと6・5差。今月13日に消滅していた自力でのCS進出の可能性が復活した。梨田監督は「打線が本当によく粘っている。(アマダー、ペゲーロは)このままの打順で固定していいと思う」と目を細めた。

 7月下旬から加入したペゲーロは、ウィーラー、アマダーと同じ87年生まれ。公私ともに仲が良い外国人野手3人が打線に厚みを加え、8月は13勝8敗1分けだ。「チームの一員として、歯車の一つとして貢献するために日本に来た」とペゲーロ。左右の長距離砲が放った連弾は、奇跡の逆転CSに向けた号砲だ。(山田 忠範)

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