大瀬良 現役続行の黒田とリベンジマッチ!安打数勝負「打席でも本気」

[ 2015年12月10日 08:45 ]

年俸アップと黒田残留、2つの“プレゼント”を受け取った大瀬良

 再戦の舞台は整った。広島・大瀬良大地投手(24)が9日、マツダスタジアム内で契約更改交渉を行い、今季年俸から1100万円アップの4600万円(金額は推定)でサイン。前日8日に来季の現役続行を決めた黒田博樹投手(40)に再び、安打数勝負を挑むことを明かした。今季は黒田の3安打に対し、無安打だった大瀬良。投手陣の軸になるためにそして自らを助けるために打撃力を磨く。

 決着はまだ付いていない。大瀬良は再び、男気右腕にプライドを賭けた勝負を願い出た。

 「負けましたね…と言いに行ったら“もしオレが来年(現役を)やるなら、来年もやろう”と言って頂いた。しっかりオフにバッティングの練習をしておきたい」

 投球術だけではなく、打撃力も磨く。昨年の新人王は本気だ。

 発端は今年3月まで、さかのぼる。マツダスタジアムでの練習中、大瀬良が黒田に「今季の安打数で勝負、お願いします」と持ちかけ。黒田も「いくら打撃に自信がなくても、言われた以上は受けないと」と呼応した。注目の結果は黒田の3安打に対し、大瀬良はシーズン途中から中継ぎに配置転換されたこともあり無安打。今季通算22打数無安打は黒田との勝負を抜きにしても、不本意な成績だった。

 8日に黒田が来季の現役続行の意思を球団側に伝達。「やってくれ、やってくれと思いながら待っていました。うれしいです」と満面の笑顔だった。沖縄キャンプ中から技術面、精神面での貴重なアドバイスを受け、自らの血肉としてきた。まだ学ぶものは多い。

 「黒田さんが最後まで投げたいと言っていたのを聞いて、心を打たれた。僕も中継ぎを助けられる投手になりたい」

 メジャー移籍が確実な状況となっている前田健とも球場内で顔を合わせ「来年以降は、お前が中心となってやっていかないとダメだ」と激励された。先発に戻る来季はエースの穴を埋め、投手陣の軸となる活躍が求められる。「200イニングは投げたい。15勝するつもりで頑張っていきたい」と自覚は十分だった。

 打撃力向上は自らの投球も助ける。今季、前田健は62打数12安打の打率・194、1本塁打を含む5打点をマーク。黒田も打率・064ながら、6犠打を決め、攻撃に貢献した。「黒田さんは投げるだけじゃない。打席でも相手に本気で向かい合っている」。希望はスーツ。気迫を見習い、安打数を超え“ご褒美”をねだりに行く。(桜井 克也)

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2015年12月10日のニュース