巨人マイコ ガルベス超え8連勝!勝利数&防御率&勝率でリーグ3冠

[ 2015年8月19日 05:30 ]

<巨・神>1安打完投で10勝目を挙げたマイコラス

セ・リーグ 巨人8-1阪神

(8月18日 東京D)
 9回2死。マイコラスは首を2度振り、投じた2球目の外角カーブで福留を左飛に仕留めた。「1回1回、一人一人にしっかり投げようと思った」。7点差でも丁寧かつ細心の95球。自責点なしの1安打完投で10勝目を挙げた。巨人1年目の外国人で2桁は96年ガルベス以来。勝ち星とともに防御率1・83、勝率・769でリーグ3冠だ。

 自力優勝消滅の可能性をはらむ大事な3連戦の初戦に快勝。首位阪神とのゲーム差を2・5に詰めた主役は、原監督から「積極的に向こうがきていたので彼も入り球というのに非常に気をつけていた」と称えられた。6回2死まで完全投球。三失で初めての走者を出し、四球、遊ゴロ悪送球と無安打で1点を失ったが「失点しても気にしなかった。最終的に勝てると思っていた」と胸を張った。お立ち台から観客席のローレン夫人(27)に「愛してるよ」と呼びかけ、愛妻もツイッターで「私も愛してるわ、ベーブ!」と返した。

 6月20日の中日戦(東京ドーム)からの8連勝はガルベスを抜く巨人新外国人の新記録。「菅野ら他の投手がどう投げているか参考にしてきた」と、日本野球に適応してきた。ミーティングではスコアラーの助言に熱心に耳を傾け、自分の意見もしっかり伝える。この日は「大事な試合。ペース配分が重要」と時折、直球の速度を若干落としつつ球を動かし、独特の角度のあるカーブを交ぜて相手を幻惑した。

 メジャー通算成績は4勝6敗、防御率5・32だが、日本で活躍するのは運命だったのかもしれない。今月7日から1週間、日本に滞在して米国に戻った父・スティーブさん(54)は、約30年前に仕事で来日していた。「デン・フジタ(藤田田・日本マクドナルド創業者)と一緒に働いていたんだ。息子が日本に来ることになるなんて、不思議な縁を感じるね」。ゆかりの地で花開いた右腕の活躍をしみじみ喜んだ。

 「優勝のために全員が全力でやっている」とマイコラス。自身の連勝街道からリーグ4連覇へと導いてみせる。 (大林 幹雄)

 ▼巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(マイコラスは)良かった。非常に制球力があるし、大きなカーブもある。村田も打ったね。

 ≪来日1年目では最多連勝≫マイコラス(巨)が1安打完投で10勝目。巨人投手の1安打完投勝利は12年5月4日阪神戦で杉内が完封でマークして以来。この日のように1安打に抑えながら失点を許したのは86年9月17日大洋戦の加藤初(2失点)以来29年ぶりだ。また、チームの外国人投手で2桁勝利は12年ホールトン(12勝)以来。来日1年目では88年ガリクソン(14勝)、96年ガルベス(16勝)以来19年ぶり3人目になる。6月20日中日戦からは8連勝。巨人の外国人で8連勝以上は09年ゴンザレスの9連勝に次いで2人目。来日1年目では前記ガルベスの7連勝を抜く最多連勝になった。

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