早実・清宮 仙台育英・佐藤世狙い打つ「自信のある球を…」

[ 2015年8月19日 05:30 ]

打撃練習で笑顔の清宮

第97回全国高校野球選手権第13日・準決勝 早実―仙台育英

(8月19日 甲子園)
 19日の準決勝を前に18日は休養日で、準々決勝を勝ち上がった4校が大阪市内などで調整した。1年生で史上初の2試合連続本塁打を放った早実(西東京)の清宮幸太郎内野手(1年)は仙台育英(宮城)のエース・佐藤世那投手(3年)の攻略を宣言。また、準々決勝で決勝弾を放った関東第一(東東京)のオコエ瑠偉外野手(3年)は、東海大相模(神奈川)戦では出塁にこだわる打撃に徹することを誓った。

 清宮がフリー打撃最後に柵越えを放った。30スイング目。練習が行われた舞洲ベースボールスタジアムは両翼100メートル、中堅122メートルと広いが、右翼への豪快な一発で締め「気持ちよかった。試合になれば、もっと飛ぶと思います」と自信に満ちた表情で話した。

 今大会は東海大甲府の146キロ右腕・菊地や九州国際大付の142キロ左腕・富山らを打ち崩してきた。ここまで16打数8安打の打率5割。しかも2試合連続本塁打中と、完全に打撃の手応えをつかんでいる。対戦が予想される仙台育英の佐藤世は最速146キロの本格派。「佐藤さんは高校を代表する好投手」と警戒しながらも「自分の形を崩さずにいけば、どんな投手でも打てる」ときっぱり言った。

 攻略のイメージも膨らんでいる。佐藤世は切れのあるフォークも武器としているが「見極めは難しいかもしれないけど、それに抑えられたら勝てない。自信のある球を打てればダメージになる」。ただ打つだけではなく、相手の決め球を仕留める。3戦連発への期待には「狙っているわけじゃないけど出ればいいかな」と笑った。

 前日の準々決勝で左手親指付け根を痛め、この日もテーピングを施して練習。右手一本で振るような場面もあったが「痛みはなくはないけど、きょうのバッティングも悪くなかったので影響はない」と言い切った。

 今大会の活躍でU―18ワールドカップ(26日開幕、大阪)に出場する高校日本代表入りが濃厚となり「自分が入っていいのかという気持ちだけど、選んでいただけるならうれしい」と恐縮した。同大会の予選会場でもある舞洲ベースボールスタジアムで最後の割り当て練習を終えた清宮。世界と戦う前に、まずは「みちのくの怪腕」を打ち崩す。 (松井 いつき)

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