広島・黒田抹消 右足首&右肩の炎症…コンディション整えるため

[ 2015年7月9日 08:55 ]

5日の試合前練習で右肩を気にするそぶりを見せる黒田

セ・リーグ 広島1―7DeNA

(7月8日 三次)
 広島・黒田博樹投手(40)が8日、2度目の出場選手登録抹消となった。広島市内の病院で精密検査を受け、5月に発覚した右足首の不安に加えて右肩炎症も表面化。過密日程を避け、コンディションを整える期間を設けたいというトレーナー提案を本人が受け入れた。より良い状態で後半戦に臨むための措置で、ファン投票1位で選出されたオールスターゲーム(17日・東京ドーム、18日・マツダスタジアム)には出場する予定だ。

 6回3失点(自責2)で4敗目を喫したDeNA戦先発から一夜明け。黒田は早朝に球場入りすると、他の先発投手よりも早めに姿を消し、広島市内の病院へ向かった。MRI(磁気共鳴画像)検査を受け、右足首および右肩の炎症と診断された。消炎剤の注射も打ったという。

 「右足首炎症の影響があると思うが、右肩の不安も出てきた。後半戦に向け、コンディションを整える期間を設けたいと提案し、(黒田)本人にも納得してもらった」

 今回、2度目の抹消手続きを取った経緯を、松原1軍チーフトレーナーが説明した。前回の抹消は5月3日、「右くるぶし外側上部の腱周囲の炎症」が原因だった。治療しながら登板を続けていたが、右足首の痛みをかばう動作が右肩にも負担をかけた格好だ。

 「悪化しないまでも、良化しないのにジレンマがあった」と同トレーナー。黒田はリーグ戦再開後から火曜日に先発。当初は14日の阪神戦(甲子園)に登板予定だった。そこに、8年ぶりの球宴出場が決定。阪神戦に投げた場合、仮に本拠地マツダで先発しても中3日の強行軍となる。

 「タイトなスケジュールで(右肩、右足首の状態が)落ちるのが心配。今よりいい状態で後半戦に登板してもらうことを一番に考え、判断した」(松原トレーナー)

 2度目の登録抹消と阪神戦の登板回避は、あくまで、より良いパフォーマンスを後半戦で引き出すための措置。ファン投票1位で選出され、本拠地でも開催される球宴には出場予定で、畝投手コーチは「(阪神戦は)1回飛ばすが、オールスターは大丈夫」と語った。

 黒田はここまで14試合に先発し、6勝4敗、防御率2・68。このうち12試合でクオリティー・スタート(投球6回以上で自責点3以下)をマークするなど、安定した投球をみせていた。球宴はぶっつけでの登板となるが、勝負の後半戦で力強い黒田が戻ってくれば、混セ浮上にも光がともる。(江尾 卓也)

 ▼広島・緒方監督(黒田について)いろんな体の不安を抱えながら頑張ってもらっている。前回(5月)のようにローテを1回飛ばす形になると思う。トレーナーから次回登板(阪神戦)は見送らせて欲しいということだった。球宴は長いイニングじゃないし、全然問題ないと思っている。

 ▽野球協約第11章第86条(出場選手の自動抹消) オールスターに選抜された選手が出場を辞退したとき、その選手の出場選手登録は自動的に抹消され、所属球団のオールスター試合終了直後の10試合を終了する翌日まで、再び出場選手登録できない。オールスター前から抹消されていた場合も同様の扱いとする。(抜粋)

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