原巨人、貯金食いつぶした…6月5勝11敗、月間負け越しが決定

[ 2015年6月24日 05:30 ]

<巨・D>不甲斐ない試合をお見せして…?ベンチ裏の通路で頭を下げるシスタージャビット

セ・リーグ 巨人2―7DeNA

(6月23日 東京ドーム)
 巨人・原監督は、淡々とした口調で置かれた状況を受け止めていた。今季最多の貯金9に到達したのが4日のオリックス戦(東京ドーム)。そこから2勝11敗で一気に貯金を使い果たした。今月は5勝11敗で、早くも月間負け越しが決定。12年4月以来の屈辱だ。

 「こういう勝率(5割)の中で、このところの勝率で、(現状を)しっかりと受け止めるというところ。貯金をこれから1つでも2つでも増やしていく。現実をしっかり直視してつなげていくことが大事」。阪神が広島と引き分けたことで、勝利数の差で首位の座は守ったものの、阪神と勝率5割で並ばれた。さらに何より、プロ野球史上初めて60試合以上を消化してリーグ全球団が貯金を失う異常事態となった。

 いったん傾いた流れを引き戻すことをできないのが今の巨人の「現実」でもある。高木勇が2点リードの6回2死から4失点。打線が2回以降、得点を奪えないまま、9回に3点を追加された。原監督は「投打のバランスにおいて、両方、もうちょっと力を出すということが大事」と訴えた。

 11敗のうち、逆転負けが7試合。好調を支えてきた投手陣に疲れが見える中、打線は低調なままでカバーできていない。4、7回は無死二塁の好機で、いずれも後続3人が連続で凡退。首痛が回復して交流戦明けから復帰した阿部は、14打数2安打とブレーキだ。構えの際、胸の位置まで下げていたグリップを本来の肩の高さまで戻すなど試行錯誤を続けているが、2回の第1打席はバットを折られての三ゴロ=写真。6回1死一塁では止めたバットに当たった三ゴロに倒れ「みんなで打って、勝ちたいね、あした」と懸命に前を向いた。

 原監督は阿部について「本人が一番悔しいところ。目の色を変えてやっていますし、あすからいくでしょう」と信頼を寄せた。2・5ゲーム差に6チームがひしめく大混戦。抜け出すためには、リーグ3連覇中のセ界王者にも守りの姿勢などいらない。「野球というのはこういう時こそ安全にいってしまう傾向がある。失敗を恐れない攻撃的なプレーに一人一人が徹するということでしょうね」。もう失うものはない。「リスタート打線」が、文字通りゼロから再び首位固めに挑む。

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