デスパ4番復帰弾!ケガの功名“脱力打法”でバックスクリーン

[ 2015年6月24日 05:30 ]

<日・ロ>7回、ソロ本塁打を放ったデスパイネ

パ・リーグ ロッテ6―3日本ハム

(6月23日 旭川)
 キューバの至宝の完全復活を告げる一撃に、旭川スタルヒン球場の観客がどよめいた。3点リードの7回。4番・デスパイネは日本ハム・白村が投じた初球、148キロ直球を完璧に捉えた。次の瞬間、打球はバックスクリーン中段を直撃。1カ月ぶりとなる特大の9号ソロに「4番の仕事ができてうれしいよ。久しぶりの本塁打の感触はやっぱり“デスパいい~ね!”」とご機嫌になった。

 5月27日の広島戦(マツダ)の走塁中に右膝内側側副じん帯を損傷した。長期離脱も危惧されたが、驚異的な回復力。今月20日の楽天戦(QVCマリン)から代打で戦列に復帰し、翌21日にスタメンに名を連ねた。そして復帰3戦目で32試合ぶりに「4番」に復帰した。「練習を見ても状態は上がっていた。右膝の影響もあるのだろうけど、力を抜いてうまく下半身を使えている。悪い時は力任せに打っていたからね」と伊東監督。ケガの功名で「脱力打法」を習得したのだ。

 2回に左前打で先制点を演出し、1―1の3回1死一、三塁では二ゴロの間に勝ち越し点を挙げた。安打、本塁打、打点、勝利打点。いずれも復帰後初だ。「実戦から遠ざかっていたけどしっかり仕事ができた。(右膝は)ほぼ完璧だ」。チームは交流戦を4連勝で締めくくったが、19日からの楽天戦(QVCマリン)で3連敗を喫した。日本ハムも4連敗で、頼れる4番の打棒が「連敗対決」で勝利に導いた。

 24日は来日2年目で大谷と初めて対戦する。「大谷は素晴らしい投手。4打席無安打でもしようがない」と謙遜しつつ、「僕も速球に強い」と自信をのぞかせた。旭川の夜の気温は15度前後で、常夏のキューバ出身のデスパイネは「ちょっと寒かったね。でも問題ないよ」と笑顔。日本を代表する162キロ右腕との対決に向け、心は熱く燃えている。

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