NPB統一球の検査方法公開 ミズノ検査との誤差原因は不明

[ 2014年4月17日 05:30 ]

係員がボールをマシンに入れ、約2メートル先の鉄板に当てて係数を計測する

 日本野球機構(NPB)は16日、1軍公式戦で使用されている統一球が規定より飛びやすくなっている問題を受け、東京都北区の日本車両検査協会(車両検)に81年から委託しているボールの反発係数の測定方法を公開した。

 各球場から12球ずつ抽出した球を特注のピッチングマシンから約2メートル先の障害物(鋼鉄製の板)にぶつけ、進入速度と跳ね返った速度を計測し、その値から反発係数を算出している。1球につき、秒速30メートルから70メートルまで6段階の速度をセンサーで測定。その数値からはじき出される反発係数は即座にパソコンの画面に表示され、基準値を外れると赤い表示に変わるシステムだ。

 この検査は、アグリーメントに反発係数の基準値が定められた80年から同協会で実施。検査機械一式はNPBが所有し、検査だけを委託している。同協会に持ち込まれたボールは、恒温恒湿(気温22度、湿度60%)の保管庫に48時間置いて検査される。統一球の検査にはミズノ社の担当者も立ち会っていたという。同協会の小野田元裕所長(59)は「測定の際に反発係数の0.01の単位で個体差が出る」と説明。ミズノ社が同じ機械で行った自社検査の結果と同協会の検査結果に誤差が生じたことには「原因は分からない」と話した。

 NPBはミズノが在庫約2300ダースの中から自社検査で基準に適合すると判断した球を、17日に車両検で検査する。

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2014年4月17日のニュース