かつて東北を指揮…若生監督「誇り持って戦え」

[ 2011年3月21日 06:00 ]

ベンチで取材に応じる若生監督

センバツ甲子園練習

(3月20日)
 九州国際大付(福岡)の若生正広監督が、かつて自らが率いた東北(宮城)に熱いエールを送った。甲子園練習を先に終えていたチームの元を訪ね、教え子でもある五十嵐監督の手を「よく来たな」と固く握り締めた。

 前日には悲報が届いた。若生監督が東北野球部監督時代の選手だった伊東進太郎さん(29)が岩手・陸前高田市で津波の犠牲になった。「1度は逃げたのに、友人を助けに戻ったらしい。あいつらしい…」。目を潤ませた指揮官は、東北ナインに向かって「(この逆境でも)絶対に同情されるプレーはするな。東北の名前に恥じないよう、誇りを持って戦え」と強い言葉で激励した。

 東北も23日の九州国際大付の初戦に駆けつけ、スタンドから声援を送る。「東北を応援するにはうちが勝たないとな」と若生監督は誓いを新たにした。

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2011年3月21日のニュース