斎藤が募金活動…被災者へ“思い届ける”

[ 2011年3月21日 06:00 ]

試合前の募金活動に参加した斎藤

 日本ハムのドラフト1位・斎藤佑樹投手(22=早大)が、21日の阪神戦(札幌ドーム)でいよいよ先発デビューする。中継ぎで3回無失点に抑えた3月6日の巨人戦(札幌ドーム)を最後に震災の影響から登板機会はなかった。その間「野球ができることはありがたいけど、この状況でやっていいのか」と右腕の心は揺れた。

 阪神との2連戦はチャリティー試合。試合の収益は義援金として寄付されるため「1人でも多く来てもらって力を貸してもらえれば」と、快投で被災地を勇気づけることを誓った。調整にも問題はない。「(登板日が)変わったのは自分だけではないし、与えられたチャンスを一生懸命にやるだけ」と力強かった。

 この日の試合前には募金活動を行った。日本ハムの選手、監督、コーチだけでなく、阪神の選手も参加。集まったファンは6500人で、1日で1350万円が集まった。募金箱を持ち、貴重な義援金を直接受け取った斎藤は「プロ野球選手にできることは何かとずっと考えてきた。これだけ被災者を思っている人がたくさんいるんだと感じた。きょうに限らず積極的に募金活動をやっていければ」と力を込めた。

 チームは3月中は札幌で練習試合をこなすが、休日などを利用して積極的にチャリティー活動を行うことになった。北海道からチーム一丸となって貢献していく。

 先発ローテーション入りへ結果が求められる15日ぶりのマウンド。「自分自身もパワーをもらいました」と、何よりも大きなファンの声援を力に変えて、プロ野球選手として自分ができることを全うする。

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2011年3月21日のニュース