パは延長あり!?セの節電対策には否定的

[ 2011年3月21日 06:00 ]

 パ・リーグは21日、都内で臨時オーナー会議と理事会を開催し、4月12日まで開幕を延期した公式戦5カード44試合の日程調整について協議する。セからは6項目の節電対策を決めた19日の理事会後、同調を求める連絡が入っているが、パの球団首脳は否定的な見解を示した。

 中でも首をかしげたのは、全試合9回打ち切り。ロッテ・石川晃球団運営本部長が「野球が変わってしまうし、パはやらないと思いますよ。節電と言うけど、4時間かかる9回の試合もあれば2時間で9回終わる試合もある。それをひっくるめて野球」と話せば、日本ハム・島田利正球団代表も「検討することになるだろうけど、本当にその線引きが正しいのか」と疑問を投げかけた。

 現在、パのアグリーメントが定める延長回は12回。過去にはセ、パで延長制限が異なるシーズンもあり、時間制限など違う形の規定を選ぶ可能性が高い。セの節電対策6項目には、延長戦なし以外にも「減灯ナイター」、夏場のデーゲームなどもあるが、これらについても否定的な声が多い。臨時オーナー会議は理事会のメンバーも入る異例の形で行われる。この日も議長の楽天・島田亨オーナーらがNPBで深夜まで綿密な打ち合わせを行った。セと足並みをそろえない、パとしての節電対策を文科省へ報告することになりそうだ。

 ≪延長12回打ち切り パは94年、セは01年から≫現行の規定では両リーグの試合制限はイニングが基準。延長戦は12回で打ち切り。ダブルヘッダーが組まれた場合は第1、第2試合とも延長12回までとなっている。この規定はパが94年から、セが01年から採用しており、昨年まで10シーズンは両リーグの足並みはそろっていた。オイルショックの影響を受けた74年の試合制限は時間が基準。両リーグとも前年まで「試合開始時より3時間20分を超えると新しいイニングに入らない」を3時間に短縮した。パはこの制限を87年まで続けたが、セは82年限りでやめ、83年から87年までは3時間20分に戻している。

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2011年3月21日のニュース