槙原氏 斎藤の課題指摘「この変化球振ってくれるのは大学生まで」

[ 2011年2月6日 08:36 ]

スポニチ本紙評論家・槙原寛己「野球とは」

 野球評論家の槙原寛己氏が日本ハム・斎藤の投球を分析した。

 直球と変化球でフォームが違う。斎藤のピッチングを見て最も気になった点はそこだ。直球のときは踏み出す左足に体重が乗ってフィニッシュの際に右足が前へついてくる。それが変化球では重心が後ろに残って右足が前に出てこず、手投げのようになっていた。

 原因ははっきりしている。下半身がうまく使えていないのだ。股関節が硬く、体重移動がスムースにいかない。直球のときは不完全ながらも体重が乗る。それが変化球になると重心が後ろに残り、腕だけで操作していた。確かに腕だけで操作しても変化はする。しかし、この変化球を振ってくれるのは大学生までだ。

 軸足(右足)にたまった体重を踏み出す左足に移動させ、そこから腕をしっかり振りきる。私は現役時代、変化球のときこそ腕を振った。直球と思わせる腕の振りで、初めてプロの打者は変化球に手を出すからだ。

 投げ込みが有効な練習の一つだ。150球を超えると疲れて上半身だけでは投げられないから、自然と下半身の使い方を覚える。実戦へ向けて、下半身の使い方が大きな課題になるだろう。

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2011年2月6日のニュース