中田、ド派手弾!場外!ボード直撃!右にも!

[ 2011年2月6日 06:00 ]

フリー打撃で快音を響かせる中田

 スタンドから拍手と歓声が沸き起こった。日本ハムファンの視線の先には中田がいた。5年目の右腕・植村を相手にフリー打撃に臨み、14スイングで4本の柵越えを放った。最初の一発は中堅後方のバックスクリーンにぶち当てると、2本目は左中間場外への推定飛距離150メートル弾。さらに右翼に運び、最後は再びスコアボード直撃の150メートル弾だ。

 打撃投手ではなく、生きた球を打つのは今年初めて。本人は「飛距離は一切気にしていません」と冷静だったが、植村が「あそこまで飛ばさなくても…」と脱帽するほどのド迫力ショーだった。

 飛距離には無関心を装った中田だが、打球方向には納得の表情を浮かべた。「飛んだコースは確認している。右へ大きな当たりが出たのは自分自身うれしいし、やりがいがある」。昨季は1軍で9本塁打したが、右翼方向への一発はゼロ。それだけに豪快な150メートル弾よりも、右翼への力強い弾道による一発を大きな収穫に挙げた。

 第1クール3日目のフリー打撃では、脇が開いた内容に「全然ダメっす」と肩を落とした。4日は休日返上でマシン打撃を敢行。脇の締め方やバットの軌道を確認するため山なりの緩い球を約100球打ち込んだ。田中打撃コーチは「この前の反省を生かしていた」とうなずいた。

 練習後は外野で50球の特守。「ミスしたら1球目から」と自らにハッパをかけたラストでノーバウンド返球を成功させると、またも観衆から拍手が起こった。両手を突き上げて応えた中田は「ファンの声が力になるとあらためて感じました」と語った。名護の主役は斎藤だけじゃない。勝負の4年目。「最後まで全力でアピールするために隙は見せません」。今年の中田は目の色が違う。

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2011年2月6日のニュース