バーリーが完全試合!オバマ大統領から即祝電

[ 2009年7月25日 06:00 ]

レイズ戦で完全試合を達成し、喜ぶホワイトソックスのバーリー

 ホワイトソックスのエース左腕、マーク・バーリー投手(30)が23日(日本時間24日)、本拠地シカゴで行われたレイズ戦で完全試合を達成した。近代野球とされる1900年以降では、2004年5月のランディ・ジョンソン以来5年ぶり、史上16人目の快挙。同投手は07年にはノーヒットノーランも達成している。試合後にはホ軍の大ファンで知られるオバマ米大統領から直接電話で祝福され、感激を隠せなかった。

 最後の打者バートレットも、外角スライダーで巧みに打たせた。遊ゴロに仕留め、2万8036人の地元ファンが沸き立つと、グラブと116球を投げ終えた左手で頭を抱えた。「信じられない。ノーヒットノーランも、完全試合も、(6月に打った)本塁打も、どれも想像すらできなかった」。ナインにもみくちゃにされ歓喜に浸った。
 最大のピンチは9回に訪れた。先頭の元巨人・キャプラーの左中間への大飛球を、この回から守備固めに入ったワイズがフェンスの上でスーパーキャッチ。続くヘルナンデスにはカウント1―3としながら見逃し三振でしのいだ。この日5度目の3ボールにも動じない制球力が身上。直球は平均140キロにも満たないが、同じ腕の振りからチェンジアップやカーブをテンポよく投げ分けた。リーグ3位の501得点を誇る強力打線を、打者有利で知られる本拠地で手玉に取った。
 07年4月のレンジャーズ戦ではノーヒットノーランを記録した。完全試合との2度達成は史上6人目。「あの時は時計をみんなにプレゼントして高くついたけど、今回はもっと高くつきそう」。うれしい悩みが尽きない左腕に試合後にはサプライズが。米大統領専用機エアフォースワンに搭乗中のオバマ大統領からの祝福の電話が鳴った。
 オバマ大統領「おめでとう。みんな永遠にこのことを忘れない。ただワイズには大きなステーキをごちそうしなきゃな」
 わずか30秒の会話だが「もっと大事な仕事があるのに、僕に電話してくれるなんて」。シカゴ出身のホ軍ファンで知られ、14日のオールスターでもホ軍のジャージーを着て始球式を行った同じ“サウスポー”からの祝福が二重の喜びになった。
 ジェイミー夫人と4歳の長男ブルックリン君が最前列で見つめる前でつかんだ勲章。柔よく剛を制する――。バーリーの完全試合には投球の極意がたっぷり詰め込まれていた。

 ◆マーク・バーリー 1979年3月23日、ミズーリ州生まれの30歳。98年ドラフト38巡目でホ軍に入団。00年にメジャーデビューし、01年から9年連続2ケタ勝利。1メートル88、104キロ。左投げ左打ち。今季年俸は1400万ドル(約13億3000万円)。

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2009年7月25日のニュース