予告先発なし!“ノムのカーテン”で幻惑

[ 2008年5月20日 06:00 ]

徹底したかん口令が敷かれ、非公開練習を終えても「何も言えません」と口を閉ざした楽天・長谷部(左)と永井(右)

 出た、野村のカーテン!20日の交流戦開幕を前に、楽天投手陣がKスタ宮城室内練習場で非公開練習を行った。先発投手を隠すのが目的で、通常、休日は練習に参加しない救援陣も集結する徹底ぶりだった。

 もともと野村監督は先発投手の読み合いを戦術として重視し、予告先発には大反対。キャンプを通じて今年初の非公開練習は、指揮官の意をくんだ紀藤投手コーチの発案だ。かん口令は選手にも徹底され、抑えの小山が「あす、先発頑張ります」と言えば、17日に先発した岩隈も「きょうは準備が大変だった。あした頑張りますよ」と右肩を回した。それぞれが「僕が先発」と口をそろえる中、朝井だけが「あしたから中継ぎ待機ですよ」と普段と違う出口から帰宅。演技であれば相当の徹底ぶりだ。過去には06年6月18日の巨人との交流戦で、試合前に中継ぎ陣のメニューでアメリカンノックを受けた左腕・川井が奇襲先発し勝利。中日相手に、果敢な情報戦で対抗する。

 借金1ながら3位で臨む交流戦に「やっと野球ができる。ウキウキしとるわ」と笑った野村監督。持てる戦術を総動員し一気に浮上を狙う。

 ≪山崎武 古巣戦に闘志≫仙台市内のホテルで行われた交流戦開幕に向けた記者会見に楽天は山崎武と田中が出席した。古巣相手に闘志を燃やす山崎武は「最終目標はドラゴンズと日本シリーズを戦って優勝すること。144分の4試合だけど、すべてを懸けてもいいくらいの気持ちで戦う」と宣言。さらに20日の先発が予想される山本昌との対戦には「200勝は少し先延ばしにさせていただききたいと思ってます」と意気込んだ。

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2008年5月20日のニュース