佑ちゃん打球直撃!全治2週間…Vに暗雲

[ 2008年5月20日 06:00 ]

<明大・早大>4回、明大・岩田の打球を右足に受けた早大先発・斎藤佑は負傷交代となる

 早大の4季連続優勝に黄信号がともった。東京六大学野球春季リーグ第6週最終日は19日、神宮球場で早大―明大3回戦を行い、先発した早大・斎藤佑樹投手(2年)が4回、右太腿に打球を受けて途中降板。そのまま都内の病院に直行し、右足大腿四頭筋外側部打撲で全治2週間と診断された。チームも0―2で敗れ、自力優勝が消滅。今季初黒星を喫した斎藤は31日からの早慶戦登板も微妙な状況となった。

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 【早大0-2明大】神宮球場が一瞬、静まりかえった。0―0の4回1死。初の3連投となった斎藤がこの試合82球目を投じた直後だ。明大・岩田がはじき返した強烈なライナーが右太腿を直撃し、ボールは真下に落ちた。拾おうと2、3歩踏み出すも、あまりの激痛に足が動かない。両ひざに手を置き、歯を食いしばって痛みをこらえるだけだった。

 突然のアクシデントに三塁側の早大ベンチは凍り付いた。応武監督がマウンドへ向かい、投球続行は不可能と判断。右腕・松下への交代が告げられ、背番号1は控え選手2人の肩を借りてベンチへ下がった。斎藤はジャージーに着替えると、そのまま都内の病院へ直行。車に乗り込む際は何とか自力で歩き、連盟関係者の「大丈夫か?」の問い掛けに「すみません。大丈夫です」と答えた。

 精密検査の結果は「右足大腿四頭筋外側部打撲」で、全治約2週間程度との診断。球場に戻ることなく、そのまま西東京市の寮へ帰った。勝った明大・善波監督も「斎藤君の状態が気になる。大事な選手ですから」と心配するほどだった。

 動揺がナインに広まったのか、この回に松下が得点を許し、打線も3安打で零敗。斎藤には今季初黒星、リーグ戦3敗目が記録された。試合後、応武監督は「負けた原因は監督の私の責任。選手たちをねぎらってやろうと思う」とだけ話した。

 斎藤が2週間後の早慶戦に間に合うかは微妙な状況。しかし、それ以上に早大が勝ち点を落とし、自力優勝が消滅した事実が重くのしかかる。昨年春の優勝時に「早稲田大学野球部は一生勝ち続けます」と宣言した斎藤だが、自らが喫した1敗で4季連続優勝に暗雲が立ちこめた。

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