昨季4勝の石川がもう3勝目

[ 2008年4月16日 06:00 ]

<ヤクルト・横浜>お立ち台の勝利投手・石川(左)と決勝本塁打を放った畠山

 【ヤクルト2―1横浜】小柄な背中が大きく見えた。「身長1メートル69」のヤクルト・石川が7回7安打1失点で今季3勝目。ハーラートップタイに躍り出た。

 「物凄くしびれました。ファンの皆さんもしびれたと思いますが、久々にしびれました」
 しびれっ放しだったのは1点リードの7回だ。連打と四球で1死満塁のピンチを招いた。荒木投手コーチから「中途半端にいくな」とアドバイスを受けると、代打・鈴木尚をスライダーで一ゴロに打ち取り、なおも2死満塁で石井には強気の内角攻め。132キロ直球で遊ゴロに仕留め、ピンチを脱出した。
 石川には剛速球も身長もない。しかし、技術とハートを持っている。開幕後に球団側へ公称身長「1メートル69」を「別に隠すことじゃない」として実寸の「1メートル67」に訂正を求めた。セ・リーグでは最低身長選手となるが、以前から「体が小さくてもできるというところを子供たちに見せたい」と話しており、負けん気の強さをうかがわせる。
 昨年チームは21年ぶりの最下位に終わり、自身もわずか4勝で2ケタ勝利記録は5年連続でストップ。「今まで何となく10勝してきましたが、悔しかった。今年は倍返し、いや倍々返しです」とエースの自覚を強めた。チームは貯金を2とし、高田監督は「よく抑えてくれた。きょうは守り勝ち」と選手を称えていた。

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2008年4月16日のニュース