斎藤まさかの被弾で黒田の勝ち星消える

[ 2008年4月16日 06:00 ]

<ドジャース・パイレーツ>九回裏、マックルースに逆転本塁打を放たれ、打球を眼で追う斎藤

 【ドジャース4―6パイレーツ】誰もが言葉を失った。3万7000人のスタンドが一瞬で静まりかえった。4―3で迎えた9回。2死一、二塁からドジャースの絶対的な守護神、斎藤がマクロースに逆転3ランを浴びた。カウント0―1から外角を狙った92マイル(約148キロ)の直球は真ん中へ。この瞬間に、黒田が投げて斎藤が抑える、史上初の同一試合での日本選手による先発勝利とセーブが消えた。「何も言い訳はない。日本の方は楽しみにしていたと思うし残念という以外にない。引きずらないようにしたい」。今季初黒星に声を絞り出した。

 ここまでの4試合は1人の走者も許さず1勝1セーブと完ぺきな投球だった。この日は黒田の本拠地デビュー戦。頼もしい後輩は6回を7安打3失点にまとめ、5回には自ら三塁線を抜くメジャー初安打となる適時二塁打を放つなど投打で奮闘していただけに、何としても勝利につなげたかったが、まさかの結末が待っていた。
 それでも信頼が揺らぐことはない。「みんな斎藤を信頼している。これからも同じ場面で彼にボールを渡す」とトーリ監督。黒田も「投手である以上、打たれることはある。自分も助けてもらうことがありますから」と淡々と話した。
 シーズンは始まったばかり。取り返すチャンスはある。「反省するところはしていきたい」。最後にクラブハウスから出てきた斎藤は巻き返しを誓った。

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2008年4月16日のニュース