【ノルディック複合】37歳・渡部暁斗 今季限りで引退表明 ミラノ五輪「奇跡」金で有終の美を

[ 2025年10月24日 04:30 ]

会見でミラノ・コルティナ五輪への決意を語る渡部暁斗(撮影・小海途 良幹)
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 ノルディックスキー複合で冬季五輪3大会連続メダルの渡部暁斗(37=北野建設)が23日、長野市内で会見を行い、25~26年シーズン限りでの現役引退を正式に表明した。W杯通算19勝、17~18年シーズンに個人総合優勝を果たした複合界の第一人者。集大成となる来年2月のミラノ・コルティナ冬季五輪で、自身初の金メダル獲得に挑む。

 白馬ジャンプ競技場での飛躍を終え、長野市内のホテルに移動した渡部の装いはジャンプスーツからネクタイ姿へと変わっていた。「自分は競技人生の始まりから終わりまでを堪能することができた。すっきりと晴れ晴れとした気持ちで引退を決意した」。既に引退の意向は示していたが、ミラノ・コルティナ五輪シーズン開幕を前に正式に表明した。

 37歳の頭に思い浮かぶ言葉がある。徒然草の一節。「花は盛りに、月は隈(くま)なきをのみ見るものかは」。昨季途中、読書用タブレットのおすすめに表示され、現代語訳を読んだ。「満開の桜や満月はその瞬間だけでなく、芽吹いてから散り際や月の満ち欠けという全てを通してこそ、本当の美しさや趣を感じられると」。自身の競技人生に重ね、背中を押された。「2月に季節外れの満開の桜を咲かせたい」と、決意を新たにした。

 これまでノルディック複合で4大会連続でメダルを獲得した選手はいない。「不思議な巡り合わせ。簡単な道のりでないことは承知の上で奇跡を起こす」。集大成となる五輪の会場は、12年にW杯初優勝を挙げた思い出の舞台でもある。見据えるは自身初の金メダル。渡部は「奇跡を起こす種まきはできた」と言った。

 ◇渡部 暁斗(わたべ・あきと)1988年(昭63)5月26日生まれ、長野県白馬村出身の37歳。白馬中で本格的に複合を始め、白馬高在学中の06年トリノ大会から五輪5大会連続出場。早大を経て北野建設所属。14年ソチ、18年平昌大会で個人ノーマルヒル銀。22年北京五輪は個人ラージヒルと団体で銅。W杯では17~18年に総合優勝を果たし、荻原健司と並ぶ日本勢最多の通算19勝。弟の善斗も北京大会団体メンバー。1メートル73、61キロ。

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