【玉ノ井親方 視点】今場所の豊昇龍はひと味違う 琴桜は自分から動いて出る相撲を取らないと安定しない

[ 2025年9月21日 19:58 ]

<秋場所 8日目>豊昇龍(右)は豪ノ山を押し出しで破る (撮影・西川祐介)
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 豊昇龍が初日から無傷の8連勝で、中日を折り返した。

 6日目にもこのコラムで触れたが、今場所の横綱は相撲内容がひと味違う。足の運びが良く、相手にうまく圧力をかけることができている。この日は少し立ち遅れたものの、右をのぞかせるとすぐに振った。そして下から入るような左からのおっつけで、豪ノ山の上体を起こして押し切った。

 全勝ターンは自身初めてのことだそうだ。それだけ、良い準備が場所前にできたということだろう。稽古もしっかり積んできただろうから、スタミナも心配ないはずだ。

 ただ、注意しないといけないのが、投げに頼りすぎないこと。右からの投げを得意とするが、まわしにこだわってそれを取りにいこうとすると、途端に動きが悪くなる。体重がある方ではないので、スピードと体のキレで勝負しないとダメ。自分から先手々々で攻めて、しっかり相手に圧力をかけられれば、後半戦も自然と白星は伸びるはずだ。

 一方で気になったのは琴桜だ。立ち合いで当たってすぐ右に動いて四つに組んだが、自分から先に動いたのであれば、もっともっと動き回るべきだった。動きが止まったことで相手に態勢を立て直す隙を与えてしまった。左が上手にかかったものの、高安はまわしを切るのがうまい。上手を引けないまま寄っていって、土俵際で残られ、最後は下手投げをくらって手痛い3敗目を喫した。

 今場所はなかなか大関本来の相撲が取り切れていない。立ち合いで当たって、前に出ながら圧力をかけられれば良いが、押されると簡単にいなしたり、まわしを探りにいく動きが出る。そうなると相手に伝わる圧力も弱くなってしまう。
 豊昇龍への言葉と同じになるが、もっと自分から動いて攻める意識で取らないと、相撲は安定しない。(元大関・栃東)

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