【世界陸上】17歳久保凛 悔し涙 世陸デビュー800メートル予選落ち「何もできずに終わってしまった」

[ 2025年9月19日 04:39 ]

陸上 世界選手権東京大会第6日 ( 2025年9月18日    国立競技場 )

レースを終え、声援に応える久保(撮影・木村 揚輔)
Photo By スポニチ

 女子800メートル予選は初出場で日本記録保持者の久保凛(17=東大阪大敬愛)が2分2秒84で3組7着となり、同種目で日本勢初となる準決勝進出を逃した。序盤から思うようなレース運びをできず、自己ベストも更新できず。日本の高校生が世界選手権の女子個人種目に出場するのは07年大阪大会1万メートルの絹川愛以来18年ぶりとなったが、涙の予選敗退となった。

 悔し涙が止まらなかった。国立の大歓声を背に臨んだ久保の初舞台。だが先頭で引っ張る普段のようなレース運びをできず、最後方につける展開。残り1周となっても集団から抜け出せず、最後の直線で1人をかわすのが精いっぱい。「3~4番手でいこうと思っていたけど(位置取りで)ちょっと遠慮しちゃったかな。何もできずに終わってしまった」と涙を流し続けた。

 昨夏のパリ五輪出場を逃してから、この大舞台に懸けてきた。冬季の駅伝練習を早めに切り上げ、800メートルの練習に特化。地力を蓄えてきた。「大きな目標として“世界陸上に出たい”っていうのがあって、練習から気持ちを入れて取り組んでこられた」。7月の日本選手権で自身の日本記録を更新する1分59秒52で連覇。進化を続けてきた。

 小学1年で始めたのは父や兄、いとこの建英もしていたサッカー。一方で低学年の頃から、サッカーの練習がない日は祖母の浩子さんが教える陸上クラブに通った。高学年になると、地元の駅伝大会に出場して区間新記録をマーク。「サッカーより陸上の方が向いてるな」という思いが芽生えた。中学から本格的に始めると、800メートルで才能が開花。中3で全中を制した。

 父の建二郎さんを和歌山に残し、母らと大阪に引っ越して東大阪大敬愛高に進学。シニアの選手と戦うようになった高2の春から意識が変わった。「“世界に羽ばたけるようになりたい”と。漠然としていた夢が目標に変わった」。中1で陸上部に入ってから5年半。高校生の女子個人種目では07年の1万メートルの絹川愛以来となる世界選手権出場を果たした。

 目標に掲げた「自己ベスト更新」と「決勝進出」はかなわなかった。それでも日本勢で過去3人しか出場したことのない女子800メートルの世界切符を勝ち取り、大舞台に立った。「世界でも通用する選手になるのが目標。もっと強い久保凛を見せられるように頑張りたい」。流した涙は決して無駄にしない。2年後の北京大会、そして3年後のロス五輪へとつなげていく。

続きを表示

この記事のフォト

「久保凛」特集記事

「羽生結弦」特集記事

スポーツの2025年9月19日のニュース