【世界柔道】阿部詩が世界王座奪還!“パリの慟哭”から321日…今度は妹が兄の分まで奮闘!5度目V

[ 2025年6月15日 01:32 ]

柔道世界選手権第2日 ( 2025年6月14日    ハンガリー・ブダペスト )

女子52キロ級決勝でコソボ選手を下し、優勝を決めた阿部詩=ブダペスト(共同)
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 女子52キロ級が行われ、阿部詩(24=パーク24)が5度目の出場で2018年、2019年、2022年、2023年に続く5度目の優勝を果たした。

 阿部詩は2回戦(初戦)、アスベスタ(キプロス)に内股で一本勝ちを収めて幸先の良いスタートを切った。続く3回戦の相手は、金メダルに輝いた2021年東京五輪決勝で対戦したブシャール(フランス)。4年前と同様にゴールデンスコアの延長にもつれ込む熱戦となり、今回は相手の指導3つによる反則で勝利した。準々決勝は長野県出身の出口ケリー(カナダ)を相手に小外刈りで一本勝ち。バルハウス(ドイツ)と対戦した準決勝は開始46秒、得意の袖釣り込み腰で一本勝ちを収めた。決勝の相手は、パリ五輪52キロ級銀メダルで東京五輪48キロ級金メダルのクラスニキ(コソボ)。開始から3分6秒、豪快な背負い投げで一本勝ちを決めた。

 2連覇を狙った昨夏のパリ五輪はまさかの2回戦敗退に終わり号泣。ショックはしばらく続き、周囲からの情報を遮断するために家でテレビも一切見ず「全てを放り投げていた」と苦しい日々を過ごした。その後「畳の上で戦うことが一番の生きがい」とモチベーションを取り戻し、今年2月のグランドスラム・バクー大会で復活優勝を遂げると4月の全日本選抜体重別選手権でも優勝。「パリでの負けから修正できている。一つまた成長できた」と確かな手応えをつかんだ。

 世界一奪還を掲げて臨む今大会。「今回は一挑戦者として、また世界一になりたいという強い気持ちを持って挑みたい。戻りたいというよりかは、シンプルに世界一になりたい。ただそれだけ」と強い思いを口にしていた。“パリの慟哭”から321日。絶望の日々を乗り越え、世界王座に返り咲いた。3年後にはロサンゼルス五輪を控える。「五輪の借りは五輪でしか返せない」と最大の目標に掲げる完全復活の舞台へ、また一歩大きく前進した。

 自身の準々決勝直前、男子66キロ級で五輪2連覇王者の兄・一二三(27=パーク24)がまさかの一本負け。2年ぶりの兄妹同日世界一の夢はついえた。少なからず動揺はあったはずだが、そこから3試合見事に快勝。パリ五輪で自身が2回戦敗退した後に一二三が金メダルを獲得したように、今度は妹が兄の分まで悔しさを晴らす優勝を果たした。

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