【玉ノ井親方 視点】高安はメンタルが課題 残り3日ハラハラする時間が増えそうだ

[ 2025年3月20日 19:45 ]

大相撲春場所12日目 ( 2025年3月20日    エディオンアリーナ大阪 )

<大相撲春場所12日目>王鵬(右)を気迫のこもった表情で攻める高安は、押し出しで勝利し10勝目を挙げる(撮影・奥 調)
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○高安(押し出し)王鵬●

○大の里(はたき込み)尊富士●

 高安は土俵際で詰めの甘さを見せた。左を差して、右でまわしを引く万全の形になり、そのまま押し切れるかと思われたが、自分からまわしを離して王鵬に逃げられ、バタバタした感じになった。

 その場面を見て、少し心配になったファンの人もいただろう。高安にすれば、王鵬の腰が重いので、寄り切るよりも、まわしから手を離して押し出した方が、より確実に勝てると思ったのかもしれない。

 王鵬に回り込まれて逃げられた分、少し勝負の時間は長引いた。ただ、相手に態勢を立て直す隙を与えず、どんどん突いていって押し出した。

 内容的には高安の一方的な相撲。体調の良さを感じさせるように、立ち合いの当たりも威力があったし、体もよく動いていた。

 それでも、何度も言うように優勝争いをする力士の本当の勝負は、13日目からの3日間。特に高安はメンタルが課題。賜杯を意識し出すと途端に動きがぎこちなくなる。残りの3日を簡単に乗り切れるほど余裕もないはずだから、応援している人たちはハラハラする時間が続きそうだ。

 大の里は尊富士に押し込まれながらも、はたき込んで勝った。

 危なそうな相撲内容だったが、見た目以上に、大関には余裕があったはずだ。

 勝負のポイントは立ち合い。先に手をついて態勢を整えた大関が、相手を待つ形になった。

 いつでも立てる状態の大関に対し、尊富士はそれ合わせなければならなくなった。

 大の里に促される形で手をついた尊富士は、その分、立つのが一瞬遅れた。

 当たった後の二の矢の足も遅れた。

 大の里には相手の足が前に出てこないのが、見えたに違いない。それで咄嗟(とっさ)に、はたいたのだろう。精神的に大関に、余裕があったように見えた。

 これで2敗のトップに大の里と高安が並び、3敗で玉鷲、尊富士、安青錦が続く展開となった。

 番付的には大関が優位だろうが、高安も尊富士も安青錦も、40歳の玉鷲もまだ可能性は残している。玉鷲は常に真っ向勝負を貫く力士だけに何か起こしそうなムードもある。

 残り3日、まだまだ一波乱も二波乱もありそうだ。(元大関・栃東) 

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