サントリー・高橋藍の新しい旅が始まった 完敗でも会場沸かせた「さらに強くなって戻ってきたい」

[ 2024年10月12日 06:00 ]

バレーボール 大同生命SVリーグ   サントリー0ー3大阪B ( 2024年10月11日    東京体育館 )

<SVリーグ サントリー・大阪B>第3セット、サーブに臨む高橋藍(撮影・小海途 良幹)
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 バレーボールの新リーグ「大同生命SVリーグ」男子は11日、東京体育館で開幕し、昨年のVリーグ覇者サントリーは同2位の大阪ブルテオン(大阪B)に0―3で敗れた。新加入した日本代表の高橋藍(23)は先発出場して6得点。敗れはしたものの、満員の会場を沸かせた。大阪Bの西田有志(24)は高橋藍を相手にサービスエースを奪うなど両チーム最多21得点。リーグ制覇へ好スタートを切った。

 歴史的な幕開けをサントリーの背番号12が彩った。第1セット5―8で、高橋藍が相手サーブをレシーブ。そのまま動いてセッター大宅からのトスに反応し、強烈なアタックでブロックアウトを誘い、自身初得点をマークした。その後は自身のミスもあり、大阪Bに完敗を喫して黒星発進。「もっと良いバレーができたんじゃないかという悔しさがある」と振り返りながらも「さらに強くなって戻ってきたい」と14日の次戦以降を見据えた。

 イタリアで3季過ごし、昨季は決勝に進むなど実績を残した。欧州に残る選択肢もあったが「五輪後にまた一つ新しい経験をしてみたい思いがあった。世界一を目指すサントリーなら成長できる」と帰国を決めた。初めてとなる日本のクラブでのプレー。進化を追い求める一方で、強い使命感もあった。

 「自分自身が日本のリーグを盛り上げていくこと。(それが)今後、イタリアを超えるリーグをつくっていくためにも重要なことだと感じた」。インスタグラムのフォロワー数は277万人を超え、影響力は絶大。その価値を自負しており、実際に高橋藍の加入でサントリーのファンクラブ会員数は10倍に増えた。大阪Bの西田ら日本代表がマッチアップした開幕戦チケットは即完売の人気ぶりだった。

 6513人もの観衆が駆けつけ、地上波でも生放送された。「お客さんの盛り上がりを見て、日本のバレーボールに対する注目度が非常に高いものだと改めて感じた。SVリーグを世界最高峰のものにしていけるんじゃないかなと僕は思う」。サントリーを初代王者に、そして日本のリーグを世界一に――。覚悟を胸に、これからも兄・塁らとともに戦っていく。 (西海 康平)

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