【荒木絵里香の目】日本は今できるベストの力を発揮 ポーランド戦の第4セットを勝ちきっていれば…

[ 2024年8月3日 23:17 ]

得点を挙げ喜ぶ石川(左から2人目)ら日本の選手(ロイター)

 12年ロンドン五輪の銅メダル以来12年ぶりのメダル獲得を目指す世界ランキング7位のバレーボール女子日本代表は、パリ五輪1次リーグ最終戦で同20位のケニアと対戦し、3―0のストレートで今大会初勝利。1勝2敗で勝ち点3の同組3位となり、準々決勝進出へ望みをつないだ。あす4日に行われるC組最終戦で開催国フランスが同6位の米国にストレート勝ちすれば、セット率で上回る日本の8強が決まる。

 【荒木絵里香の目】1次リーグ突破が厳しい状況になったことが分かった中で、気持ち的にも難しいゲームだった。今できるベストの力を発揮したと思う。

 序盤は岩崎の効果的なサーブからリズムをつかみ、ここまであまり使えていなかったミドルブロッカーの速攻で得点を重ねた。第2セットの苦しい場面では古賀が打開した。チームに勢いを与えるプレーはさすがだった。日本の生命線であるレシーブでは2人のリベロの頑張りも光った。

 たらればになるが、2度セットポイントを握った初戦のポーランド戦の第4セットを勝ちきり、フルセットに持ち込んで勝ち点を獲得していれば、状況は違っていた。ずっと1点を取りきることを課題にしていた。紙一重の戦いになるのが五輪。1点を取りきれなかったことが、振り返ると大きかった。

 古賀が今大会限りでの引退を発表していて、チームとしても最終戦になるかもしれない中、選手たちがいろんな感情を抱えてプレーしていたことは表情から伝わってきた。それぞれの選手が責任と役割を最後まで果たしていた。(元日本代表主将、クインシーズ刈谷チームコーディネーター)

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