初Vから2週連続Vの竹田麗央 史上初の3週連続もいける!米挑戦見据えた「キャディー兄」が成長後押し

[ 2024年4月22日 05:30 ]

女子ゴルフツアー フジサンケイ・レディース最終日 ( 2024年4月21日    静岡県 川奈ホテルGC富士C 6494ヤード、パー71 )

<フジサンケイレディース・最終日>優勝トロフィーを手にキャディーを務めた兄・有男さん(左)と笑顔を見せる竹田麗央(撮影・西尾 大助)
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 ニューヒロインが再び輝きを放った。竹田麗央(21=ヤマエグループHD)が67で回り、大会記録に並ぶ通算12アンダーで初日から首位を守る完全優勝を飾った。93、94年賞金女王の平瀬真由美(54)を叔母に持つプロ3年目の新鋭は、前週のKKT杯バンテリン・レディースに続く2勝目。初Vからの2週連続Vは90年西田智恵子(現登録名は智慧子)、05年表純子、22年岩井千怜に続く史上4人目の快挙となった。

 大器が覚醒した。18番で2メートルのウイニングパットを沈めた竹田は、キャディーの兄・有男(ゆうた)さん(23)とハイタッチして喜んだ。

 「先週の優勝で自信がついて、最後まで自信を持ってプレーできました」。史上4人目となる初Vからの2週連続V。21歳19日での達成は、22年岩井千怜の20歳47日に次ぐ2番目の若さだった。

 2度後続に並ばれ、“天敵”にも迫られたが、慌てなかった。最終組で一緒に回った鈴木とは今季3度目の最終日最終組。過去2回はいずれも逃げ切りVを許しており、10番では1打差に詰め寄られた。それでも「自分のプレーに集中できたので他の人に左右されませんでした」。持ち前の飛距離と高弾道のフェードで、起伏があって砲台グリーンの難コース川奈を攻略。12番で3メートル、13番で1・2メートルを沈め突き放した。

 精神的にも一皮むけた。先週はプロキャディーを起用し「風とか、クラブの番手選びとかいっぱい聞きました」と頼りっきりだった。だが今週は日体大野球部OBの有男さんだったため、全て自分で判断。スタート前に緊張した様子の兄を見て「やめてほしかったんですけど(急に代えることもできず)しょうがなかった」と笑う。それでも今週、兄にそれを頼んだのは、米挑戦を見据え自立してプレーできるようになるのが目的だった。

 これで今季の目標に掲げていた全米女子オープン(5月30日開幕)の出場権獲得のめども立ち、きょう22日にエントリーしていた同大会の日本予選はキャンセルした。

 26日から始まるパナソニック・オープンでは史上初の初Vから3週連続優勝の期待もかかる。「2週連続とかあまり考えなかったのが良かったので、来週もあまり考えずベストを尽くせるように頑張りたいです」と落ち着いた口ぶりで話した。 (大渕 英輔)

 ◇竹田 麗央(たけだ・りお)2003年(平15)4月2日生まれ、熊本県出身の21歳。名前の由来は父が経営するゴルフショップの客が話した「リオのカーニバル」(ブラジル)。プロゴルファーの母・哲子の影響で6歳からゴルフを始める。熊本国府高時代の19年九州ジュニア優勝、21年日本女子オープン7位でローアマ。同年プロテスト一発合格。23年メルセデス・ランク22位でシード権獲得。同年の飛距離ランクは258.91ヤードで2位。目標のプロはダスティン・ジョンソン(米国)とロリー・マキロイ(英国)。好きなクラブは1W。両親と兄、弟の5人家族。1メートル66、68キロ。

 ▽全米女子オープン出場権 過去10大会優勝者や前年大会トップ10、直近5年の海外メジャー優勝者らに加え、米ツアー前年の各大会優勝者や年間ポイントランク上位30人、4月3日時点の今季ポイントランク上位10人に与えられる。また4月3日時点の世界ランク上位75人、5月27日時点での同上位75人にも与えられ、竹田は15日時点で74位につける。また米国、カナダ、日本、ドイツでは予選会も実施され、日本ではきょう22日に千葉県内で開催される。

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