【柔道】8年ぶり復活 3分の1が旗判定で決着 大きな混乱なしも「基準に明確なものがない」皇后杯

[ 2024年4月21日 20:36 ]

柔道皇后杯全日本女子選手権 ( 2024年4月21日    神奈川・横浜武道館 )

<第39回皇后盃>準決勝で梅津(左)に判定で勝利する瀬川(撮影・会津 智海)
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 体重無差別で女子日本一を争う大会は、16年以来8年ぶりに旗判定が復活するなど、大幅に変更されたルールの下で行われた。他の変更点は試合時間が4分から5分(決勝は8分)になり、延長戦なしに。累積指導による反則負けも3から4になったが、大会は大きな混乱なく終了した。

 実際に旗判定までもつれ込んだのは、全35試合中12試合で、約3分の1の試合が3人の審判団の判断に委ねられた。そのうち10試合は3―0の判定だったが、2試合は2―1で決着。準々決勝で池田紅が米川明穂を2―1で破った試合では、赤2本が上がると、場内にはやや驚いたようなどよめきが発生した。

 全試合終了後、総括を行った金野潤強化委員長は「(過去7年は)ゴールデンスコア(の延長戦)の長短で、次の試合に影響があったので、公平感はある」と評価した。一方で2―1と判定が割れた試合を中心に、「基準に明確なものがない。(評価する点が)指導か、腹ばいか、寝技か、前を出るのか、審判それぞれに解釈がある」と指摘。今回のルールは今月29日の全日本選手権(東京・日本武道館)でも採用されるため、「ファジー(あいまい)なところが今後どう是正されるか注目したい」と話した。

 また今年は5月に世界選手権が、7月にはパリ五輪も控えるため、両大会の代表選手は出場しておらず、出場選手の顔ぶれはやや寂しいものとなった。男子の全日本選手権も同じ傾向が見られ、大会の権威に暗い影を落としている。金野委員長は「今年は世界選手権も五輪もあるので致し方ない」としつつ、今後も世界選手権などビッグタイトルの春開催が続く場合、「どのようにすれば、盛り上がるのか。時期を含めて考えていくもの」と開催時期の変更を検討すべきとの私見を述べた。

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