【群馬巡業】宇良「体が大きい方が有利」持論の裏には、大学時代65キロだった小兵の努力と苦悩

[ 2024年4月21日 18:05 ]

<春巡業ぐんま場所>質問コーナーに出演した(左から)宇良、豪ノ山、大の里(撮影・前川 晋作)
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 大相撲春巡業が21日、群馬県前橋市のALSOKぐんま武道館で行われ、幕内・宇良(31=木瀬部屋)が平戸海(24=境川部屋)や豪ノ山(26=武隈部屋)らを相手に計16番の申し合い稽古を行った。

 関取衆の申し合い稽古に参加し、正攻法の押し相撲に加えて肩透かしなどの鮮やかな技も披露した。巡業ではほぼ毎日申し合いに参加しており、この日のように全体の稽古時間が短い中でも積極的に番数をこなしている。体の疲れは感じさせず調子については「ぼちぼちです」と涼しい表情だった。

 今月19日に、身長1メートル67、体重67キロに満たない入門志願者を対象とした新弟子二次検査が行われた。体格基準が撤廃され、体が小さくても入門可能になったことについて、小兵力士の第一人者でもある宇良は「いいんじゃないですか」と歓迎。そして「体が大きい方が有利だと僕は思います」と私見を述べた。これまで数々の取組で体格のハンデを覆してきたが「相撲に体格は関係ない」と言い切るわけではなく「そう思って戦えたら、強気で頑張れるだろうな」と謙虚に話した。

 宇良は現在、身長が幕内で3番目に低い1メートル73で、体重は143キロ。大学2年の夏まで65キロしかなかったが、想像を絶する量の食事とトレーニングで増量に励み続けてきた。「痩せるのは簡単ですからね。10キロぐらい数週間で落とせるけど、10キロ増やすには何年もかかる」。

 幕内上位でも通用する体を作り上げたその経験と、今でも体重を落とさない努力をし続けていることも踏まえれば持論にも説得力が増す。「自分でもよく頑張っていると思います。頑張っていると胸を張って言えます」。増量の大変さを誰よりも知っているからこそ、これまでの苦悩が言葉ににじんだ。

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