暴行発覚の北青鵬 激闘制した翌日…初場所“突然”休場 診断書提出も宮城野親方は“意味深なコメント

[ 2024年2月21日 20:10 ]

北青鵬

 大相撲の幕内・北青鵬(22=宮城野部屋)が複数の兄弟弟子に暴行を働いていたことが21日、関係者への取材で分かった。日本相撲協会は23日に臨時理事会を開き、処分を決める。

 今年1月19日、初場所6日目に休場が発表された北青鵬。湘南乃海との2分25秒の大熱戦を制した翌日だった。理由は古傷の悪化。そして20日には協会に診断書が提出され「右膝半月板損傷」の病名で、2月5日に手術する予定であることも記されていた。

 昨年春場所で新入幕を果たした北青鵬は、現役最長身2メートル4、体重181キロの巨体を生かした“規格外”の相撲で土俵を沸かせてきた。しかし、棒立ちで受け身に回る長い相撲は古傷の膝に負担をかけていたとみられる。師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)は「ああいう相撲はよくない。これを機に自分の相撲を見つめ直してほしい」と苦言を呈し、「これである意味チャンスをもらった。もう一度、新しい北青鵬が出てきてほしい」と“意味深”なコメントを残していた。

 北青鵬の暴行については、今年に入って暴行を受けた力士の関係者が相撲協会に訴えたことで、事態を重く見たコンプライアンス委員会が調査を開始。初場所中に北青鵬や師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)らの聴取を複数回行った。場所後も聞き取り調査は継続され、この日、東京・両国国技館で行われた会合では臨時理事会へ報告する処分や経過などをまとめたとみられる。北青鵬に対しては出場停止などの重い処分は必至。師匠も監督責任を問われ降格処分となる可能性が高い。同委員会の会合に呼び出された北青鵬は「素直に反省している」とだけ話し、足早にタクシーに乗り込んだ。

 ◇北青鵬 治(ほくせいほう・おさむ)本名=アリューナー・ダワーニンジ。2001年(平13)11月12日生まれ、北海道札幌市出身の22歳。モンゴルで生まれ、5歳の頃に来日。札幌相撲スポーツ少年団で小1から相撲を始め、鳥取西中へ相撲留学。鳥取城北高3年時に全国高校金沢大会準優勝。宮城野部屋に入門し、20年春場所で初土俵。同年名古屋場所で序ノ口優勝。翌秋場所で序二段優勝。翌11月場所で三段目優勝。デビューから21連勝は高卒では史上1位の記録。21年名古屋場所で幕下優勝。同年秋場所で新十両。その後、右膝のケガで幕下陥落を経て22年名古屋場所で再十両。23年春場所で新入幕。通算成績134勝72敗44休。幕内成績41勝40敗9休。幕内在位6場所。身長は現役最長身の2メートル4。体重は182キロ。

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