バスケ女子・昨年2度目現役復帰の36歳吉田がメンバー入り 異例PG4人で“死の組”走り勝つ!

[ 2024年2月8日 05:00 ]

練習する吉田(C)JBA
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 バスケットボール女子のパリ五輪世界最終予選は8日、開幕する。日本はハンガリー開催の組に入り、スペイン、ハンガリー、カナダと対戦。4チーム中上位3位に入れば3大会連続の五輪切符を得る。日本協会は7日に登録メンバー12人を発表。16年リオデジャネイロ五輪主将で昨年2度目の現役復帰を果たした吉田亜沙美(36=アイシン)らポイントガード(PG)4人を選出し、機動力と外からのシュートを軸に勝機を見いだす。

 開幕前日のオンライン会見。恩塚監督がチームコンセプトをアップデートしたことを明かした。1月上旬の国内合宿開始時には“走りきるシューター軍団”を掲げていたが「“走り勝つシューター軍団”に変えました。“勝つ”の方が行動目標につながる。速さ、しつこさ、チームワーク。この点で明らかに世界に優位に立てる。自分たちの持っているもので最強の戦い方をしたい」と力を込めた。

 旗印の体現に欠かせないのが機動力。メンバー12人中、1メートル60台のPGを4人選んだ。通常は3人が多く、異例の決断。象徴的な存在が昨秋に2度目の現役復帰を果たした吉田だ。主将を務めた16年リオデジャネイロ五輪でアシスト王となった36歳は約4年ぶりの代表復帰。スピードを生かした突破からのパスや守備は健在で、2度目の現役引退後の21年には東京医療保健大のアシスタントコーチとして、当時同大を指揮した恩塚監督を支えた実績もある。「調子は徐々に上がってきている」と意気込んだ。

 東京五輪アシスト王の町田瑠唯(富士通)はコンディション不良もあり落選したが、本橋、山本は外からのシュートの精度が高く得点源にもなる。宮崎はスピードと激しい守備で相手をかき乱せる司令塔。テンポを上げるためにPG2人の同時起用の選択肢もある。1月30日の欧州入り後は強豪国(相手非公表)と対戦し、持ち味を生かせる手応えも得た。

 国際連盟は公式サイトで21年東京五輪銀メダルの日本、世界ランクトップ5のスペイン、カナダ、地元の後押しを受けるハンガリーが同居する組を“死の組”と紹介。平均身長で日本は他の3カ国より10センチ近く低いが、恩塚監督は「速さをいかに出すか。相手は速さを消すためにいろいろな手を使ってくると思うが、それを攻略するための選手、ユニット。このメンバーが強みを最大化できる」と強調した。速さで高さを凌駕(りょうが)した先に、花の都が待つ。


 ≪馬瓜姉妹初の同時選出≫ チームが欧州入り後の1月末に合流した馬瓜ステファニーがメンバー入りした。姉のエブリンと代表に同時選出されるのは初。センター登録が高田1人の状況で、姉妹でインサイドでの役割が期待される。活動拠点を置くスペインが同組で相手の特徴を把握しているのも強み。「3点シュートが多いチームで2点を重ねるのが一つの仕事になる」と力を込めた。オーストラリアでプレーするオコエ桃仁花(25=ジーロン)は落選した。

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