蛭田みな美のENJOYゴルフ‼①グリップの重要性

[ 2024年1月19日 12:00 ]

蛭田みな美のENJOYゴルフ‼①グリップの重要性
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 ゴルフに限らず何事も上級者ほど基本を大切にしています。いま一つスコアが伸び悩んでいるという人は、一度基本に戻ってみませんか。今週から、23年国内女子ツアーで初優勝を遂げた蛭田みな美プロが実戦しているナイスショットのコツやスランプの克服法を、1Wからパターまでそれぞれの状況ごとに紹介していきます。第1回のテーマはグリップです。ティーチングプロのジミー常住氏がパートナーを務めます。 動画で見る・蛭田みな美のENJOYゴルフ‼①

 常住 ナイスショットの基本になるグリップですが、蛭田プロはどのように握っていますか?

 蛭田 私はオーソドックスにスクエアグリップで握っています。

 常住 実際に握ってもらってもいいですか?

 蛭田 左手も右手も親指と人差し指の付け根にできるV字が、右肩とあごの間を指すように握るのがポイントです。

 常住 自分からグローブのマークが見える感じですね。以前ならストロンググリップと呼ばれていた握り方ですが、クラブヘッドが大きい現在では、この握りがスクエアグリップと言えるでしょう。ちなみに、V字が右肩とあご以外を指しているとどうなりますか?

 蛭田 V字があごよりも左を指している場合は、ダウンスイングでヘッドがボールの上から鋭角に入りやすく、ボールをつかまえ切れないと思います。その結果、スライスが出る確率が高くなりますね。逆に、V字が右肩よりも右を指すと、つかまり過ぎて引っかけが出ます。やはり、V字が右肩とあごの間を指すのがいいでしょう。鏡などでチェックすることをお勧めします。

 常住 クラブを握る際は、手のひらで握るタイプと指で握るタイプに分かれますが、蛭田プロはどちらでしょう?

 蛭田 私は指で握るタイプですね。俗に言うフィンガーグリップです。この方がクラブを操作しやすいメリットがあります。

 常住 なるほど。ちなみに、グリップエンドからどれぐらい余らせて握っていますか?

 蛭田 1Wとアイアンでちょっと異なります。飛距離を稼ぎたい1Wで打つときは、グリップエンドから指1本分余らせて握ります。方向性重視のアイアンショットでは、指2本分余らせます。

 常住 それだけでも結構変わるものですか?

 蛭田 変わりますね。1Wは遠心力が大きくなる分、長く持った方がヘッドスピードのアップにつながり、飛距離が出ます。方向性に自信がある人ならもっと長く持ってもいいでしょう。ただし、アイアンショットで長く持つと、ヘッドが走り過ぎて縦の距離感を合わせにくくなります。もちろん、インパクトでフェースがスクエアに戻る確率も低くなります。

 常住 短く握ることで、そのデメリットをカバーできるわけですね。

 蛭田 どうしても曲げたくない時は、もっと短く持ってもいいでしょう。短く持つと、ハンドファーストの形でインパクトを迎えやすいので、フェースの向きが変わりにくいんです。

 常住 クラブを持つ力加減はどうですか?

 蛭田 手の色が変わるまでギュッと握る人を見かけますが、それだと腕に力が入り過ぎて、ミスの原因になります。誰かにクラブを引っ張られても抜けない程度の強さで十分です。 

 (取材協力=福島・ゴルフプラザニューウイング)

 ◇蛭田 みな美(ひるた・みなみ)1997年(平9)7月15日生まれ、福島県出身の26歳。3歳でゴルフを始め学法石川高時代の14年世界ジュニアで個人3位、永井花奈と組んだ団体戦で優勝。同年日本女子アマ優勝。16年プロ入り。23年CATレディースでツアー初V。家族は両親と姉、プロゴルファーの兄・玲於(28)。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の42歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。

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