元豊真将の立田川親方が錣山部屋を継承へ 師匠からの最後の言葉は「部屋のこと頼むぞ」託された思い

[ 2023年12月18日 14:59 ]

取材に応じる立田川親方(撮影・村上 大輔)
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 大相撲の元関脇・寺尾(錣山親方=本名・福薗好文)が17日、うっ血性心不全のため60歳で死去した。突然の訃報から一夜明けた18日、錣山部屋付きの立田川親方(元小結・豊真将)が師匠をしのんだ。

 豊真将は、錣山親方が育てた関取第一号。15年初場所で現役を引退してからは、立田川親方として錣山部屋で後進の指導にあたってきた。「自分は精神的に弱い部分があったので、気迫、気持ち、相撲に対する情熱を教えていただきました。最高の師匠でした」。そして最後に声を震わせながら「本当にありがとうございました。感謝の気持ちしかないです」と思いを込めた。

 今でも忘れられないのは、入門して04年春場所の新弟子検査を受ける時に掛けられた言葉。「同期生80人ぐらいいた中で不安だった時に“おまえはこの中で一番弱いかもしれないけど、俺と2人で頑張ってみんな抜かして一番上に立とう”と話してもらったことがすごく印象に残っています。その言葉があったからやってこれたかなと思います」。約20年前を懐かしみ、感謝の思いがあふれた。

 師匠と最後に言葉を交わしたのは九州場所前。入院先から電話で「洋介(立田川親方の本名=山本洋介)、部屋のこと頼むぞ」と託されたという。この日、部屋の力士やおかみさんらで話し合い、立田川親方が部屋を継承していく方針となった。「師匠に教えてもらったことを弟子に伝えていけたらなと思います」。これからは一番弟子が、“寺尾魂”を継承していく。

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