3季目のリーグワン9日開幕!神戸、悲願初Vへ 超大物レタリック&サベア加入で役者そろった

[ 2023年12月8日 06:45 ]

神戸初Vへ鍵を握るレタリック(左)とサべア
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 3季目を迎えるラグビーのリーグワンはあす9日に各地で開幕し、神戸はノエスタで昇格組の三重と対戦する。ニュージーランド代表109キャップのロック、ブロディ・レタリック(32)と同81キャップで国際統括団体ワールドラグビーの年間最優秀選手に選ばれたNo・8アーディ・サベア(30)が新加入。悲願の初優勝へ期待は膨らむ。W杯フランス大会で活躍した海外の選手が多くプレーする今季。注目のスター選手を紹介する。 (取材・構成 西海 康平、吉仲 博幸)

 超がつく大物2人が、復権を期す神戸にやってきた。オールブラックスの主力としてW杯決勝にも先発したサベアとレタリックは、来日からまだ日は浅くても、コンディションは上々。初めてリーグワンでプレーするサベアは「自分にとってチャレンジ。日本の文化やチームメートとの時間を大事にし、素晴らしい時間を過ごしたい」と瞳を輝かせた。

 ニュージーランド代表キャップ81のサベアは、今年10月に国際統括団体ワールドラグビーの年間最優秀選手に選ばれた。パワー、スピード、運動量と全てを兼ね備え、世界最高の第3列といえる存在だ。新天地として神戸を選んだきっかけは、4年前のW杯日本大会と盟友の元ニュージーランド代表CTBナニ・ラウマペの存在だった。

 「W杯で日本に来た時に、文化に感銘を受けて戻ってきたいと思っていた。その中で、(昨季から神戸に所属している)ラウマペから“スティーラーズに来られるんだったら来いよ”と声をかけてもらったんだ」。実際に正式なオファーを受け、昨年10月の時点で今季からの加入を決断。世界一を懸けたW杯を決勝まで戦い抜き、つかの間の休息を経てチームに合流した。

 身長2メートル4で、世界最高のロックと称されるレタリックは3季ぶりの神戸復帰となった。代表キャップ109という圧倒的な経験値を誇り、いきなりWTB山下楽とともに共同主将に就任した。「勝つことが一番大事だし、優勝したいという思いが強い。神戸をトップに押し戻すことが自分に与えられた役割だ」。昨季9位と苦戦したチームの状況も把握済みで、自ら先頭に立つ覚悟は十分だ。

 元オーストラリア代表ヘッドコーチ(HC)のデイブ・レニー氏が新たにHCに就任し、ここまで約3カ月間、ハードな練習を積んできた。11月2日から日本代表としてW杯に出場したプロップ具、フランカーのサウマキ、SO李、FB山中の4人が合流。具が発した言葉がチーム状態の良さを物語る。

 「昨季と雰囲気が全然違うし、みんな自信を持ってやっている。今季こそ優勝して良い姿を見せたい」。関西に本拠地を置くプロ野球の阪神やオリックス、サッカーJ1の神戸が優勝。11年から在籍する35歳の山中は「(ラグビーも)強いチームというのを見せないと」と意気込む。サベアとレタリックを加え、頂点を目指す戦いがいよいよ始まる。

 ◇アーディ・サベア 1993年10月14日生まれ、ニュージーランド出身の30歳。これまでスーパーラグビーのハリケーンズなどで活躍。ニュージーランド代表キャップ81で7人制の代表歴もある。兄ジュリアンは元オールブラックス。1メートル88、102キロ。No・8。

 ◇ブロディ・レタリック 1991年5月31日生まれ、ニュージーランド出身の32歳。スーパーラグビーのチーフスなどを経て19年に神戸に加入。21年に退団し、チーフスに復帰。ニュージーランド代表キャップ109でW杯は3度出場。2メートル4、121キロ。ロック。

 <BL東京>日本代表フランカーのリーチ・マイケルが新シーズンで新主将を務める。チームはトップリーグ時代の09~10年シーズンを最後に優勝から遠ざかる。若手に託す方がいいと一度は打診を断った35歳のリーチは「ただ勝ちたい思いが強い。パフォーマンス中心でやっていく」とプレーで引っ張る覚悟だ。ニュージーランド代表SOリッチー・モウンガとフランカーのシャノン・フリゼルが加入。リーチは「凄くノウハウがある。プレーの質もいい」と信頼を寄せる。モウンガは「開幕戦にワクワクしてるし、楽しみだ」と意気込んだ。 

 <東京SG>“世界一コンビ”が起爆剤だ。W杯フランス大会で優勝した南アフリカ代表WTBチェスリン・コルビ、準優勝だったニュージーランド代表で主将のFLサム・ケインが加入。戦力に厚みを増した。W杯2連覇に貢献したコルビは「サムのようなNZ代表でも主将を務める選手と並んでプレーすることは光栄だ」と話せば、15年大会を制したケインも「対戦相手として彼が走り回るのをなんとかつかまえようとするより、味方にいてくれた方がいいね」と笑顔。昨季4位から初制覇を目指す。

 〇…リーグ構成は3ディビジョン制で1部は12チーム、2部は6チーム、3部は5チームで争う。1部の対戦方式は、12チームを2つのカンファレンスに分け、同一カンファレンス内でホスト&ビジターの2回戦総当たり形式と異なるカンファレンスのチームと各1回戦総当たり形式の計16試合を行う。最終節は来年5月初旬。上位4チームはプレーオフに進出し、準決勝、3位決定戦、決勝(同26日)で最終順位を決定。10~12位は2部との入れ替え戦に回る。勝ち点は勝利4点、引き分け2点、負け0点。ただし、ボーナス点として7点差以内の負けには1点、3トライ差以上の勝利には1点が付与される。

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