薬物事件の日大アメフト部 廃部は継続審議 競技スポーツ部廃止で寮生活の監督体制見直しも

[ 2023年12月4日 16:22 ]

会見を行う林真理子・日本大学理事長 (撮影・西川祐介)
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 日大アメフト部を巡る違法薬物事件に関し、同大学の林真理子理事長らが4日午後4時から都内で記者会見を行った。同理事長がこの問題について会見を開くのは今年8月8日以来、118日ぶりとなった。高い注目度を示すように、100人を超える報道陣が会見場を埋めた。

 会見の冒頭、林理事長は「本学アメリカンフットボール部員が違法薬物を巡って逮捕、起訴されたこと、また、大学としての一連の対応の混乱によって本学学生、生徒、保護者、卒業生の方々をはじめ関係者の皆様型に大変なご心配とご迷惑をおかけいたしましたことを、あらためて深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

 8月以降、違法薬物事件で3人の部員が逮捕され、さらに別の部員が書類送検された。同大学内の競技スポーツ運営委員会は11月28日に廃部の方針を決定。1日の理事会では廃部についての結論は出ず、継続審議になったと明らかにしていた。

 この日の会見で林理事長はアメフト部の廃部について「今後は理事会で継続審議していくことになる」と話すにとどめ、「競技スポーツ部を廃止した上で、日本大学競技スポーツセンターを新設することを検討し、競技部に対する大学の関わり方を見直す」とし、寮生活の監督体制の強化を図るとした。

 一部の部員らは撤回を求めて署名を提出。他大学などのアメフト関係者からも反対の声が上がっており、オンラインでの署名活動も行われている。

 日大アメフト部は18年に「悪質タックル」が社会問題化。違法薬物事件の影響で、関東大学リーグ1部上位の今季の全試合で出場停止となり、来季は1部下位への降格が決まっていた。

 薬物事件を受け、林理事長は減俸50%(6カ月)、酒井健夫学長は来年3月末で辞任、沢田康広副学長は今月末で辞任の処分となっている。

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